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道路交通法改正で宅配業者の人手不足が解消!?

自宅で待っていれば欲しい商品を手元まで届けてくれる便利な通信販売。中でもネット通販はPCやスマホの画面上で商品を選びボタンをポチッと押すだけと、実に手軽に買い物ができてしまう上に、物によっては送料が無料なんていうのもあるのですから、利用者がますます拡大しているのも当然ですよね。
 
でも、ネット通販は、手軽で便利なことは間違いないのですがその利用者の拡大に関しては、喜んでばかりはいられないようです。なぜならば、そのことによって、想定外に宅配業者への負担が増えているから。
 
日時や時間の指定にコンビニ届け、再配達サービスなど、サービスの利便性の追求が加速し、そのせいでトラックドライバーたちに大きなストレスがかかっているのです。配達中の宅配ドライバーが荷物を放り投げるような動画がネットで拡散したこともありましたよね。あれは確かに悪いことですが、それだけ宅配業者のドライバーが、大きなストレスを抱えているということなのでしょう。今後、そんな負担を減らすために、時間指定配達の昼間の時間帯を廃止するということも検討されているようです。
 
 

サービスの質が高すぎることでドライバーの負担が増加

 
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そもそも宅配ドライバーたちの仕事を圧迫している原因の一つには、個人的に某ネット通販大手サービスにあるのではないかと思います。とにかくあの無駄に大きなダンボール梱包はなんとかならないのでしょうか?
 
せっかくまとめて購入していても、一つひとつバラバラに発送されるのも非常に面倒くさいですよね。送る方は商品が準備でき次第順次送ってくれているのでしょうが、まとめておくれば一つの荷物、一梱包で済むのに無駄な大きさの段ボールが複数になって届けられる。配達しなくてはならない荷物の数がやたらと増える上に、毎回毎々届けに来てくれる宅配業者さんには申し訳ありませんが正直箱もじゃまくさいです。多少配送が遅れてもいいので適切なサイズの梱包で、まとめて送ってもらいたいです。イギリスの同じ某通販サービスでは“急がなくてもいいよ便”なるものもあるといいますが、日本にも是非導入してもらいたいくらいです。
 
また、荷物を受け取る側としてはその都度自宅で待っていなくてはならないのが煩わしい上に、再配達をお願いした時などは、自宅まで配達してくれる宅配業者の方にも済まない気持ちになってしまいます。
 
次は絶対に受取ろう! などと変なプレッシャーまで感じたりして。しかし、冷静に考えるとたった数百円(場合によっては送料無料なんて場合もあります)の送料で受けられるサービスとしては、日本の宅配サービスはなんとも破格な内容ですよね。サービスの質の高さは世界でも屈指のレベルでしょう。誇るべきことですが、でも、それが結果的に業者への大きな負担となり、ひいてはトラックドライバーへのストレス、そしてドライバーの人手不足を招いているのですから皮肉です。
 
でも、そんなトラックドライバーの人手不足に、平成29年3月に改正となった新しい道路交通法が、もしかしたら朗報となってくれるかもしれない、といわれています。それはどういうことなのでしょうか?
 
 

新しい免許の新設が若いドライバーの成り手不足を招いた

 
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そもそも、宅配業者の人手不足には、平成19年の運転免許の改正の影響があったと言われています。その時どのように変わったのかというと、普通免許と大型免許の間に中型免許が新設されたのです。それ以前に普通免許を取得していた人は自動的に普通免許から(8t限定)という制限のついた中型免許に移行になりました。
 
ご自身の免許証を確認してみてください。比較的ベテランのドライバーの方は、いつのまにか中型免許になっているはずです。運転可能なクルマはそれまでどおりで2トントラックや4tトラックも運転可能(そのために8t限定という条件がついているのです)でした。なので希望すれば宅配業者のトラックドライバーにもすぐになれたわけです。
 
対して、平成19年の道交法改正以降に普通免許を取得した方の場合はどうか。その当時の新しい普通免許では、運転できる車両に総重量5t未満という制限がつきました。すると2tトラックでも車体の架装などによっては(宅配業者の保冷機能付き2tトラックなどが該当します。)運転ができない(もちろんできるトラックもあります。)ということになってしまいました。
 
つまり同じように普通免許を取得していたはずなのに平成19年を境に、運転できるクルマに違いできたというわけなのです。平成19年以降に免許を取得する方で、もし普通自動車だけでなく2tや4tトラックも自由に運転したい! という場合はあらためて中型免許を取得しないといけなくなったわけです。
 
でも、中型免許の取得には普通運転免許を取得してから2年の運転経験が求められます。つまり高校を卒業したばかりの18歳の若者が、自由の2tや4tトラックを運転したいと思っても、普通免許を取得してから2年待ち段階的に中型免許を取らざるを得ないということ。
 
ドライバーを求めている宅配業者にとっては、今までは高卒の若者を即戦力として雇いトラックドライバーして活躍してもらうことで来ていたのに、それができなくなってしまったという事です。そして、このことがトラックドライバーのなり手不足、ひいてはドライバーの高齢化を招いたのではと言われているのです。
 
 

普通と中型免許の間に準中型免許が新設で何が変わる

 
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そして、平成29年3月12日、約10年ぶりに道路交通法が改正になり免許の種類が増えました。それまでの普通、中型、大型の3種から、中型免許と普通免許の間に準中型という免許が設けられ、普通、準中型、中型、大型の4種になったのです。
 
平成19年以降、平成29年3月までに普通免許を取得済の方は、新たに設けられたこの準中型の、制限付き(5t限定)に自動的に移行となりました。そしてこの道交法改正以降に新たに免許を取得した場合は、普通免許ですが車両総重量3.5t未満(最大積載量2t未満)という制限が設けられることになりました。
 
このことで普通免許では一般的な2tトラックでも車両総重量が3.5tを超えているために、運転ができないということになってしまったわけなのです。3.5tの制限だと1tトラックや1.5tトラックがギリギリ運転できるくらいでしょうか。
 
でも、自分はトラックドライバーになる予定もないし、普通車しか運転しないから別に普通免許で問題ないね…、と思っている方も、例えば、アメ車のハマーにあこがれていて将来運転してみたい! と思っていた方は注意です。軍用車ハンヴィーの乗用車版ともいえる元祖ハマーH1や、ハマーH2の一部グレートは車両総重量が3.5tを超えているものがあります。それらは準中型免許以上でないと運転ができません。
 
そうそうないとは思いますがもし将来そんな目標を持っているなら、はじめから準中型免許の取得を目指した方がいいかもしれませんね。また、いつか家族でキャンピングカーの旅がしたいという方も、トラックベースやマイクロバスベースの少し大きめのキャンピングカーは同じく車両総重量3.5tを超えている場合がありますから注意が必要ですね。
 
 

18歳から取得可能な準中型免許でトラックドライバーが増加する!?

 
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でも、宅配業者がドライバー不足で困っているのに、免許の種類を増やして普通免許で運転できるクルマの範囲を狭くしてしまったら、余計にドライバーの成り手が減り、人手不足が加速してしまうのでは? と思いますよね。普通に考えるとそうです。
 
しかし、実はそうではないのです。この新たに設けられた準中型免許は、中型免許と違って満18歳からいきなり取得が可能なのです。
 
この準中型免許で運転可能な車両は、車両総重量が7.5t未満で最大積載量が4.5t未満。乗車定員は10人で受験資格18歳以上というもの。つまり普通免許でなくいきなり準中型免許を取得すれば18歳であっても2tトラックや4tトラックも運転可能(もちろんハマーもですね)という事になったのです。
 
準中型免許の適性検査には大型や中型免許と同様に深視力(物を立体的に見る力や遠近感が正常かを調べる検査)が加わりますので、普通免許よりは多少ハードルはあがりますが、どうせ新たに免許を取得するならばこの準中型免許を取得しておいて損はないでしょう。それによって選べる仕事の幅にも違いで出てくるはずです。
 
また、引っ越しでトラックを借りようとしても、免許のせいで運転ができない! なんてことにもなりません。メリットは少なくないでしょう。
 
この道交法改正によって、今後は、高校を出たばかりの新卒者が宅配業者で働きやすくなったわけです。でも、このことですぐにトラックドライバー不足が解消されるかというと多少疑問は残りますが、運送業界の人材確保に少しは好影響を与えてくれることを期待しましょう。