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赤信号でのイライラがこれで解消?ナビ画面で信号のタイミングが分かる

つい先日こんなニュースがネットで配信されました。それは、トヨタ自動車が、純正ナビのオプションとして「安心機能付きドライブレコーダー(一体型)」「雨滴除去機能付きマルチビューバックガイドモニター」「ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ・光ビーコン機能付)」を発売するというもの。
 
純正ナビの機能を拡張するオプションユニットが追加された、という一見よくある新製品情報です。
 
コレを見ると、ドラレコやバックガイドモニターは今時のナビのオプションとして当たり前のものです。なのであまり注目を引くものではありません。でも一つだけ、筆者がこのニュースで気になったことがありました。それは、この『ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ・光ビーコン機能付)』というもの。このオプションユニットを紹介する短いテキストの中に気になる文言があったのです。それがこちら。
 

(トヨタ自動車プレスリリースより引用)
ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ・光ビーコン機能付)
信号連携減速案内・信号待ち発進準備案内
 
<信号連携減速案内>
交差点に到着する時に信号灯色が赤になることが予想される場合、光ビーコンから得た信号情報をもとに、ドライバーへ早めのブレーキによる緩やかな減速を促すことで、スムーズかつ安全な運転を支援する
 
<信号待ち発進準備案内>
赤信号での停車時に光ビーコンから得た信号情報をもとに、待ち時間の目安をナビの画面上に表示

 
この“信号連携減速案内”“信号待ち発進準備案内”ってサラッと書かれていますが、いったいどんなもので、どこがサービスを提供していて、メリットは何なのか? すでにサービスは開始されているのかなど、あまりに簡単に書かれているのでよく分かりません。とてもに気になったので調べてみることにしました。
 
 

光ビーコンを使用した信号情報活用運転支援システムとは

 
信号連携減速案内画面
 
信号待ち発進準備案内画面
 
このトヨタが新たにオプションとして追加した『ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ・光ビーコン機能付)』に搭載した信号連携減速案内と信号待ち発進準備案内とは、どのようなものなのか。
 
まず、信号連携減速案内に関しては、このようなものです。クルマが交差点に到着する際、その信号が赤になることが予想される場合に、路上に設置された光ビーコンから得た信号情報をもとにして早めのアクセルオフと、ブレーキングなどの減速を促してくれるというもの。連動するカーナビの画面で、この先の信号そろそろ赤になるから気をつけて減速してね!と注意を促してくれるというわけです。
 
そしてもう一つの「信号待ち発進準備案内」は、赤信号で停車中、路上の光ビーコンから得た信号情報をもとにして、青になるまでの待ち時間の目安をナビの画面上に表示してくれるというもの。これがあれば、いつになったら青になるんだ!なんてイライラも抑えられるわけです。
 
共に、無駄な加速や急なブレーキが抑えられ、CO2の削減が期待できる上に安全運転にも寄与してくれるのであれば、確かに素晴らしい機能ですね。
 
よく分からないのはETC2.0にこんなサービスがあるあんてアナウンスされていたのかな?ということ。確かETC2.0は高速道路を中心に、渋滞回避や安全運転支援などドライバーに有益な情報を提供するサービスのはず。
 
しかし、この「信号連携減速案内」と「信号待ち発進準備案内」は赤信号の情報をナビ画面で確認できるもの、なので、高速道路ではなく一般道向けのサービスですよね。
 
トヨタのプレスリリースでは、簡単に『ETC2.0ユニット(ナビ連動タイプ・光ビーコン機能付)』と書かれていて、どうにも不明確。ということで検索してみると。どうやらVICSによるサービスのよう。でもよく分からない。ならばということでVICSセンターに直接聞いてみました。
 
すると、やはりETC2.0とは別のサービスだということがわかりました。さらに、これらはVICSが提供する『(Traffic Signal Prediction Systems 通称TSPS)』によるものだということもわかりました。
 
この信号情報活用運転支援システム(Traffic Signal Prediction Systems 通称TSPS)とは、VICSのサイトによると、路上に設けられた光ビーコンから信号などの情報を発信。対応するカーナビ側で、オプションの光ビーコン受信機などを用いてその情報を受信。信号の通過や交差点への進入を円滑に通行するための運転を支援してくれるというものだということが判明しました。
 
 

ほかにも信号情報を使用した2つの支援サービスを予定

 
光ビーコン撮影画像
 
路上の光ビーコンなどを使用した交通情報サービスとしては、すでに交通安全支援システム(Driving Safety Support Systems 通称DSSS)というものあり、2011年から全国スタートしています。
 
こちらは路側センサーや、信号、交差点の形状などのデータを元に、接近するクルマや、前方を走るクルマのリアルタイム情報を加味した上で、出会いがしらの事故や追突防止支援など、事故を未然に防ぐ情報を提供してくれるというもの。対応するカーナビの画面などで、この先に接近するクルマありなど、文字や図形などが表示されます。
 
それに対してTSPSでは、信号の情報をドライバーに知らせることで円滑な交通や、スムーズな走行によるCO2削減などを狙ったものなのです。
 
TSPSには、信号連携減速案内と信号待ち発進準備案内以外にも『信号通過支援』と『アイドリングストップ支援』というサービスが予定されています。そちらはどのようなサービスなのか紹介します。
 
まず、『信号通過支援』サービスは、光ビーコン送信機からカーナビなどの車載機に通過中の道路の信号の情報を提供します。事前に入手できるその情報によって、前方の信号が赤に変るタイミングが分かるので、それにできるだけ引っかからない、ちょうどよい速度をナビの画面で教えてくれるというもの。
 
信号をスムーズに通過できれば、交差点などでの事故のリスクも低減できますし、また、これもエコドライブには有効です。
 
そしてもう一つの『アイドリングストップ支援』は、停止中の赤信号の、停止時間がまだ長いのか、それともすぐに青に変るのかが事前に分かるというもの。
 

赤信号が長いなら、ナビなどの画面にアイドリングを促す案内が表示され、すぐに変るという場合なら、そのまま待ったほうがよいという案内が表示されるというものです。
 
アイドリングストップは、一般的に5秒以下では省燃費やCO2削減に効果がないとされています。今はクルマを停止すると勝手にエンジンが止まってしまって、都市部などではあまり意味のないアイドリングストップになっていることも少なくありません
 
でも、このアイドリングストップ支援情報があれば、より効果的なアイドリングストップも可能になるということ。TSPS情報と連動するアイドリングストップ機能というのも将来的には出てくるのでしょう。
 
また、交差点の右折待ちで勝手にアイドリングストップ機能が働いて、発進が遅れて怖い思いをしたなどということもありますから、安全面でも確かに効果的ですね。
 
 

安全運転支援に役立つサービスとして期待大

TSPSのサービスとしては、実は、すでに対象の26都道府県でスタートしているそうです。こちらのサイトで、現状どこが対象の道路なのかが検索できるので、興味のある方は検索してみてください
 
ETC2.0は電波ビーコンを使用して、高速道路などのより広域な情報を提供するもの。対して光ビーコンを使用するTSPS(を含めたVICSの情報)は、今走行している道路とそ、その周囲のクルマの状況など、詳細な情報を提供してくれるもの。このように住み分けができているのですね。
 
ただ、TSPS光ビーコンを使って情報を送信するものなので、その光ビーコンの送信機真下を走行するクルマでないと情報が受信できません。なので、道路の側にたくさんの送信機を設置しなくてはならないというハードルがあります。
 
そのため、簡単には提供道路を拡大することは難しいでしょう。しかし、有効に使用できれば、ETC2.0と共に自動運転の支援情報に大いに役立つものになるはずです。今後、どのようにサービスが拡大していくのか、さらに機能が進化していくのか、注目しておくべきかもしれません。