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突然の豪雨でクルマが水没してしまった!注意点は?またどう対処するのが正解?

日本はもともと水資源に恵まれた国です。よほどのことがない限り飲み水や生活用水に困ることもなく、また水道料金も格安でそれこそ他の国からうらやましがられるほどです。
 
しかし、水資源が豊富ということは、その分おのずと雨に見舞われることも多いということ。当然ですね。
 
とはいえ近年は普通の雨だけでなくゲリラ豪雨や集中豪雨、時には雹(ひょう)など激しい天候に見舞われる機会が、ずいぶんと増えているように感じられます。
 
梅雨時や、台風の増える夏場だけでなく季節を問わず突然の猛烈な雨に襲われて、予想外の被害に合うということも珍しくなくなってきました。2017年も九州や東北などで川の氾濫による大きな被害がでるなど、それまで大きな水害に見舞われたことのない地域でもつねに警戒しておかなくてはならないというのは恐ろしいですよね。
 
 

スリップ、接触事故、水没…。豪雨に遭遇したら注意すべきことは?

 
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ドライバーにとって、突然の豪雨で気を付けなくてはいけないのはスリップや視界不良による接触事故、または側溝や水路への落下などがあります。また、もう一つ注意してなくてはいけないのが、道路の冠水によるクルマの水没でしょう。豪雨のニュースでは必ず水没したクルマというのが取り上げられます。それほど多いという事なのだと思います
 
「目の前の道路が冠水してれば普通気が付くでしょう!」と思うかもしれませんが、実際には多くの方が冠水時にクルマを水没させているわけですし最悪の場合はクルマから脱出できずに亡くなってしまうということもあるのです。予想外の豪雨の時にはどんなピンチが訪れるか分からないのです。
 
例えば以前、栃木県鹿沼市で起きた集中豪雨の際には、高架下で軽自動車が冠水。水没したクルマに乗っていたドライバー本人から携帯電話で救助要請があったにもかかわらず、場所が特定できず警察の対応が遅れ亡くなってしまうという痛ましい事故もありました。
 
この時の冠水では水深が最大で2mにもなる想定外のものだったそうですが、ドライバーが女性だったこともあって水圧のかかったドアを開けることができなかったのでしょうか。
 
電装系も水につかってしまえばパワーウインドーを開けることもできなかったのでしょう。冷静に対応できればあるいは…。とも思えますが突然のトラブルに落ち着いて対処できるなどという肝の据わった人はなかなかいないはず。われわれもこのことを教訓にまずは豪雨に見舞われた時には最低限クルマを水没させないという注意が必要なのではないでしょうか。
 
 

どれくらいの水深までならクルマは走ることができるのか

 
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冠水した道路に侵入してクルマが動かなくなる、というニュースを見ていて、なんでそんなところに突っ込んだのだろう? なぜ、そのまま走り抜けなかったのだろう?などと疑問を持ったことはありませんか。
 
確かに目の前の道路が冠水しているのが分かれば、普通ならそれを避けますよね。止まれそうになければそのまま走り抜けてしまってもいい。でも、それって前方の視界がしっかり確保できていればのことです。
 
あっとういう間に道路が冠水してしまうくらいの集中豪雨ということは、ワイパーが効かないくらいにフロントウインドーに雨が打ち付けている状況のはず。おそらく前方の視界はかなり遮られていたでしょう。つまりそんなシチュエーションでは、道路が冠水していてもまともに前が見えていなかった、気が付いた時にはブレーキが間に合わなかったということなのではないでしょうか。
 
さらに、豪雨だから早く家や会社に戻りたいという心理状況で、普段から走り慣れている道路を走っていればまさかこんなところが冠水しているはずはない、と油断をしていた可能性もあります。
 
またこれくらいの水なら走り抜けられるだろうと甘い目論見で侵入してエンジンが停止してしまいそのまま立ち往生していたらあっという間に水位が上がってきて…。 ということも考えられますよね。実はクルマというのは思っている以上に雨に対して無力なのです。
 
まず、そもそもクルマは、水深どれくらいまで走り抜けることができるのでしょうか?意外に把握していない人が多いと思います。テレビや映画などで、ジャングルの濁流をクルマで渡河するというようなシーンを見ることがありますが、あれば、例外。そのための装備が施しているからできることなので、自分のクルマも四駆だからできるはず、などと思うのは浅はかです。
 
ちゃんと吸気口や排気管を延長してルーフの上にもってくるシュノーケルというようなものを装備しているのであのようなことが可能なのです。普通のクルマではそうはいきません。
 
では一般的なクルマはどれくらいまでなら耐えられるのか? これに関してJAFが次のような実験を行っています。
 
これを見る限りセダンならわずか60cmで走行が不能になっていることが分かります。60cmといえば15インチタイヤの直径ほど。じゃあタイヤがつかるまでの水深なら走ることができる?でもあくまでこの実験では10km/hという低速で短い区間を走り抜けたというもの。
 
途中でクルマを止めればマフラーを水が塞いでしまいエンジンは止まりますし、スピードが高ければ巻き上げた水がエンジンルームからエアクリーナーに入ってしまい、エンジンが止まってしまうでしょう。どちらも最悪エンジンを停止、故障させることになります。ですので基本的にはマフラーを超えないぎりぎり水深までがデッドラインと思ってください。だいたいタイヤが半分つかる程度と思えばいいでしょう。
 
とはいえ目の前に現れた水たまりの水深を瞬時に判断するのは困難です。冠水した道路を目の前にしたときにはまずは迂回することを考えるのが正しい判断です。
 
でも判断が遅れて、もし想像以上の水深に突っ込んでしまったら、とにかくアクセルを戻さず排気の圧力でマフラーに水が入らないようにすること。水深が浅く運が良ければ走り抜けられるはずです。かといってスピードを上げすぎると水をまき上げてエンジンルームにはいってしまうかもしれませんので速度にも注意です。万が一エンジンが止まってしまえば水没の危険性が大です。注意していたのに水の中にはまってしまったら? とにかく脱出を試みるしかありません。
 
 

極力冷静に行動。まずはドアを確認。脱出ハンマーは備えておくべし

まずクルマが水に浮いてしまった状態で窓よりも水位が低い場合は窓を開けてみます。もし電気系統が故障してパワーウインドーが動作しないなら、エンジンキーを停止状態にして、シートベルトを外し、次はドアが開くかどうか試してください。
 
水深がそれほど高くなければ開けることできるはずですが、力の弱い女性や年配の方の場合は水圧のせいで開けることができないかもしれません。また水深が深い場合は大人の男性でもドアを開けるのは困難でしょう。クルマはエンジンが重く浮いた状態なら前方のほうが沈んでいるはず、後席に移動できるなら後席のドアでも開くかどうか試みます。それでも開けられない場合は、こういった脱出用ハンマーを使用します。
 
これでウインドーを割って脱出を試みるのです。ちなみにハンマーに関して注意が一つ。脱出用ハンマーは数多くの市販のモノが売られていますが、中にはいざという時にガラスを割れないものもあります。以前国民生活センターが調査した結果がこちら
 
なので、信頼できるメーカーのものを選ぶことも大切です。使用する際、フロントガラスは合わせガラスという特殊なガラスのため中々割れないはずなのでサイドウインドーを割ってください。そこから脱出して水深が深いようならまずはルーフ部分に乗りましょう。
 
脱出用ハンマーもなく、ドアも開かないという場合には、次にできることは車内への浸水を待つということです。胸のあたりまで水が浸入するまで待ち、ドアロック解除して、足を使って渾身の力でドアを開けます。それでも開かない場合は…、最後の手段として車内が水で満たされるギリギリまで水が浸入するのを待ちます。
 
これで車内と車外の水圧差が少なくなってドアを開けやすくなるはず。そのタイミングを見計らって力を込めてドアを開けることを試るのです。ただ、これは最後の手段、こういった危機に陥る可能性を考えて脱出用ハンマーは信頼できるメーカーのものを、必ず装備しておきましょう。
 
車外に出ることができたら、いきなり水に飛び込むのではなくまずは足で水深を確認します。足が地面についたらゆっくりと進み、進入してきた方向へと逆に戻る(進入できたという事はその方向は水深が浅くなっている可能性が高い)ように避難しましょう。
 
車道を歩く際はマンホールにも注意です。冠水によってふたが開いてしまっていることもあります。
 
クルマは水がひくまで放置するしかありません。天候が回復したらJAFなどのロードサービスか、クルマを購入した販売店に連絡しましょう。一旦水につかってしまったクルマは残念ながら基本的には廃車にするしかありません。エンジンをかけてみようなどということはしないでください。火災や感電の可能性があります。
 
もし車両保険に入っている場合は保険会社に相談してください。津波などの災害による冠水でない限り、車両保険に入っていれば保険金が支払われるはずです。
 
身近な災害として日本全国どんな場所に住んでいてもゲリラ豪雨に見舞われる可能性はあります。万が一の際に慌てないように、日頃から川の近くやアンダーパス、高架下に下り坂の底になっている場所など、冠水の危険がありそうな地域を頭に入れておくのがいいかもしれません。