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最近よく耳にする「サポカー」って何だ?

官民挙げての啓蒙活動や、テレビのニュースなどで、高齢者ドライバーによる交通事故の危険に関して警鐘が鳴らされていますが、先日も残念な事故が起きてしまいました。
 
加害者の家族は、その高齢者ドライバーの運転がもはや危険だと理解しており、運転できないようにクルマのキーを隠そうとしていた矢先に起きた不幸な事故だったようです。そのドライバーは、家族の目を盗んで、いつもよりも早めに出かけていたといいます。
 
そこまで明確な意思をもって運転しようとしていたとすると、キーを隠していても、また、例えバッテリーのターミナルを外していたとしても、なんとかして運転をしていたのかもしれません。家族の責任を問う報道もありしたが、運転をやめさせるというのはそう簡単ではなかったのでしょう。
 
このような高齢者ドライバーの交通事故のニュースが報じられるたびに、高齢者は免許を自主返納させろ!とか、免許を没収すればいい!などと過激なことをいう人もいるようですが、免許がないと生活の成り立たない地域に住んでいる方もいます。また、免許を返納しているのに、それを忘れ無免許のまま運転をして事故を起こしてしまったというケースもありますから、たとえ免許を返納しても運転や事故を完全に防ぐことはできないのではないでしょうか。
 
だからこそ、自動車メーカーが必至に開発を進めているのが安全運転支援技術なのです。自動ブレーキにペダルの踏み間違い防止機能、そして車線逸脱警報など。ドライバーによる運転のミスを、クルマのほうでカバーすることで重大な事故を防ごうというものです。まだ技術は発展途上なので完全に防ぐことは難しいですが、それでも、この安全運転支援技術があるとないとでは安全性に大きな差があります。
 
 

高齢者ドライバーの交通事故対策としてスタート!

 
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(出典:スズキ)

 
そんな安全運転支援機能を搭載したクルマ、最近は続々と増えていますが、そんなクルマのテレビCMをごらんになったことはあるでしょうか?そういったクルマのCMを見ていると必ず出てくるのが“サポカー“というワードです。この“サポカー”、という言葉、皆さんはご存知でしたか?
 
頻繁に耳にするわりに、キチンと理解している!という方はもしかしたら少ないのではないでしょうか。
 
実際、わずか15秒のCM程度では、このサポカーが何なのか、詳しくは触れられていませんので、それも仕方ありません。でも、クルマの安全に関わることなのだろうということだけは伝わっていると思います。
 
もちろんテレビのニュースなどでも取り上げられているので、知っているという方もいるでしょう。このサポカーとは「セーフティ・サポートカー(サポカー)」(安全運転サポート車)を略したものです。また同様に「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)」というものもあります。共に高齢ドライバーの交通事故防止対策の一環として、政府が音頭を取り、官民共同で普及を進めている安全運転サポート車の愛称のことです。
 
愛称とはいっても、国が基準を作り、推奨している新しい自動車安全のコンセプトですから徐々に広く普及していくことは間違いないでしょう。
 
この二つの違いを簡単に説明すると、自動ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置等を搭載した75歳以上の高齢運転者の安全運転を支援するクルマが「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)」で、自動ブレーキを搭載した。運転者全般に推されるクルマが「セーフティ・サポートカー(サポカー)」となります。
 
これらのワード、最近になって耳にするようになったというのも実は当然のこと。つい最近、2017年にスタートしたばかりのものなのですから。それまで、自動車メーカー各社がそれぞれ独自のネーミングで自社の安全運転技術やコンセプトを打ち出していたのを、分かりやすく、統一した呼び名にしたものと考えればいいでしょう。
 
統一されたことで、メーカーが違っても、どのクルマにどんな安全運転支援機能が搭載されていて、何が違ってるのかを比較できるようになったというわけです。
 
 

サポカーSにはさらに3つの区分がある

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サポカーとサポカーSは、どちらのほうがより安全、というものではありません。より高齢者向けにおすすめ(高齢者専用ではありません)なのが「サポカーS」で、ドライバー全般にオススメなのが「サポカー」ということ。さらにこの「セーフティ・サポートカーS」には3つの区分があります。それが「サポカーSベーシック」と「サポカーSベーシック+」そして「サポカーSワイド」の3種です。内容は以下の通り。
 
●「サポカーSベーシック」
対車両の低速(作動速度域が30㎞/h以下)自動ブレーキ、
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(マニュアル車除く)搭載車。
 
●「サポカーSベーシック+」
対車両の自動ブレーキ
ペダル踏み間違い時加速抑制装置(マニュアル車除く)搭載車。
 
●「サポカーSワイド」
対車両、対歩行者でも作動する自動ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置(マニュアル車除く)、車線逸脱警報(車線維持支援も可)、先進ライト(自動切替型前照灯、自動防眩型前照灯または配光可変型前照灯など)搭載車。
 
気をつけたいのはこの区分は安全運転支援機能の性能を評価するものではないことです。あくまでも、どんな装置が搭載されているのか、機能の充実度を表しているだけです。どうせならサポカーSベーシックよりもサポカーSワイドのほうが安全だろうと単純に判断してはいけません。
 
また、自動ブレーキ機能なども、あくまで搭載されている、ということが分かるだけですから、車種やメーカーによって、自動ブレーキ自体の性能に優劣の判断基準にはなりません。同じサポカーSワイドでも、安全性能が同じではないので注意が必要です。
 
このサポカー、サポカーSのロゴマークも先日発表されました。今後このマークを目印にそのクルマにはどんな安全運転支援技術が搭載されているのか、簡単に比較することができるようになったわけです。
 
 

サポカー購入に対する優遇措置も予定されている

すでに自動車メーカー各社はサポカーを多数ラインナップしています。おそらく順次、ほとんどのクルマがサポカーとなるはずですが、これから新車の購入を予定されているなら、各メーカーのサイトで目当てのクルマがサポカーなのか、サポカーSワイドなのかなど細かくチェックしてみるといいでしょう。
 
また、今後はサポカーに対する優遇措置も検討されていると言います。今のところ特に目立った動きはないのですが、例えば、クルマを購入する際の減税措置や、民間の保険会社でも損害保険の保険料割引適用なども見込まれています。
 
このサポカーという愛称は、まだ普及がはじまったばかりのものですが、ドライバーとしては絶対に注目しておかなくてはならないものでしょう。
 
そんな最新の安全運転支援技術を搭載したサポカーが実際どんなものなのか、まだ体験したことのない人は一度ディーラーやイベントなど試してみるといいかもしれません。特に高齢の両親などと同居されている方はディーラーなどで詳しく話を聞いてみるといいでしょう。
 
ただし、ひとつ気をつけておいて欲しいのは、サポカー/サポカーSの安全運転を支援する装置は、万能ではなく、作動には一定の条件がある(作動しない場合がある)ということ。装置が搭載されているからと過信せず、安全運転を心掛けてください。