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日産車が30年ぶりに月間販売台数1位を獲得!

プリウスやアクアといった大人気のハイブリッドカーを擁し、国内における自動車販売台数ランキング(軽自動車は除く)では、長年圧倒的な強さを誇ってきたトヨタ。2016年もトヨタの2台のハイブリッドカーが、そのまま年内いっぱいワンツーフィニッシュを決めるだろうと誰もが思っていたところ、その予想が大きく覆されたのです。
 
2016年も終わりが差し迫った11月。この月に発売されたばかりの日産ノートが、発売後約3週間で月間販売目標の2倍の2万台を突破する受注を獲得!トヨタのプリウス、アクアを抜いて、11月の月間販売台数1位を獲得したのです。この時のノートはフルモデルチェンジの新型車両ではありません。あくまで既存のクルマに手を入れたマイナーチェンジモデルです。
 
そんなノートが1位となったのですから自動車業界ではかなり注目される大ニュースとなりました。でも大メーカーである日産が販売台数(それも年間ではなく、月間です)で1位になったくらいで、なぜ大ニュースになるのか、事情を知らないと不自然に感じますよね。
 
実は、日産車が月間販売台数1位を獲得したのは、このノートのさかのぼる事30年前のサニー(すでに絶版です)以来だったのです。つまり皆が驚くのも当然というくらいに大ニュースだったわけなのです。
 
 

トヨタのハイブリッドカーアクアを超える低燃費を実現!

 
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(出典:日産)

 
しかし、30年も販売台数1位を獲得できなかった日産車ノートが、年間ではなく月間だったとはいえ、なぜそれほどの人気を得ることができたのでしょうか? その原動力となったトピックスこそが、新たなパワートレイン、新開発のハイブリッドシステム「e-POWER」の搭載だったのです。 
 
ノートに搭載されるハイブリッドシステムは、トヨタのパラレル方式とは違うハイブリッドシステムで、その燃費はトヨタのアクアをしのぐリッターあたり37.2km! わずかリッターあたり0.2kmですがアクアを上回ったのですから、多くの人が注目し、飛びつくのも無理はありません。
 
ただし、実はこのリッター37.2kmという数値にはちょっとからくりがあって、燃費の数値を良く見せるためにガソリンタンクの容量を減らしてエアコン無しとしたあまり現実的ではないモデルによる燃費の数値。これはいわゆる燃費スペシャルであって、本気で売るべきものではない、ということ。
 
でもノートのe-POWER(の一部グレードが)その燃費の数値をたたき出したのは確かなので、カタログやCMでうたうのは間違いではありません。その辺ちょっとずるいなあとも思うのですが、現実的なグレードでも、充分優れた燃費であるリッター34.0kmも走るので「こんなのサギじゃん!」突っ込むほどではありませんね。
 
ところで、そんな優れた燃費を実現する日産のハイブリッドシステム「e-POWER」について、その仕組みをキチンと理解されているでしょうか? 新世代というくらいですから、今までの量産コンパクトカーに搭載されるのはこのノートが世界初といいます。トヨタ式とは違うそんな新世代ハイブリッドシステムとはいったいどういうものなのか、調べてみました。
 
 

新世代のハイブリッドシステム「e-POWER」とは。

 
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ハイブリッドカーといえば、トヨタの「プリウス」や「アクア」などがおなじみですよね。そんなトヨタのハイブリッドシステムTHSⅡは、正しくはシリーズパラレル式ハイブリッドシステムと呼ばれるものです。これはモーターとエンジンふたつの動力を併用して使用するシステムであり搭載されているモーターと、エンジンを状況によってそれぞれを使い分けたり、また、それぞれの動力を合わせて駆動に使用したりと緻密に制御することで効率的な走りを実現しています。
 
対して日産の「e-POWER」では、エンジンはあくまで発電だけに使用されます。つまり駆動にエンジンの力を一切使っていないのでス。走行は100%電気モーターだけで行っている「シリーズ式ハイブリッド」と呼ばれるものでこの駆動システムが、量産型のコンパクトカーに搭載されるのが世界初なのです。
 
ちょっとマニアックな話で申し訳ありませんが、エンジンを発電だけに使い、駆動にはバッテリーとモーターを用いるというのは旧ドイツの重駆逐戦車エレファントと同じですね。あのポルシェの祖であるフェルディナント・ポルシェ博士が設計した伝説の戦車です。
 
閑話休題。
 
そんなノートe-POWERはモーターで走るのですから基本的に静かなもの。走行中は発電のためエンジンが動いていますが、基本的には一定の回転で回っており、大きくアクセルを踏み込まない限りアクセルワークと連動してエンジンの回転数は上がりません。
 
モーターなどのパワーユニットは日産の電気自動車リーフと共通というのですから、トルク感溢れるパワフルな加速が味わえる上、効率も良いので燃費も優秀です。いわゆる電気自動車と違って充電の煩わしさもないというのも大いに魅力的ですよね。
 
つまりノートe-POWERは簡単にいうと大容量バッテリーを積まないEV(電気自動車)ということ。日産自信も「電気自動車のまったく新しいカタチ」とうたっていますからそういうことなのです。
 
しかし、ただのEVと大きく違うのは充電の必要がないということです。通常のガソリンエンジン車と同様に燃料タンクにガソリンを給油しておけばいい。電池に充電してその電気の力だけで走行するEVと違い、エンジンで電気を発電しながら走るので、充電切れを気にすることなくEVよりも長い距離を走ることが可能です。
 
さらに充電スタンドがなくとも、どこにでもあるガソリンスタンドで給油すれば走行距離を簡単に伸ばせるのも通常のEVをしのぐ大きなメリットなのです。
 
 

リーズナブルで、走行性能にも優れるノートe-POWER

 
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(出典:日産)

 
そんなノートe-POWER搭載されるバッテリーはあくまで補助的なもの。リーフの約20分の1程度ということですから、常に発電しながら走ることになります。その分高価なリチウムイオンバッテリーの使用量を減らすことできるので、大幅なコストダウンが可能となり、ノートe-POWERの価格は、一番安いグレードであれば177万2280円ほどととてもリーズナブル。最も売れ筋と思われるグレードでも195万9120円と200万円を切っているのでちょうどトヨタのアクアとバッティングする価格帯、迷いどころですね。
 
EVとしてのメカニズムは、インバーターや駆動用モーターがリーフと共通で最高出力は109ps、最大トルク25.9kg.mとパワーはそれほどではありませんが、トルクは2.5リッターのノンターボガソリン車や、2リッターガソリンターボエンジンに匹敵するくらいと十分以上。それでいてリーフよりも200kg以上車重が軽いので走行性能に不満を感じることはないでしょう。
 
ちなみに発電用に搭載されるエンジンは、直列3気筒1.2Lのガソリンエンジンエンジンで、そのパワーは78psほど。発電だけに使用するにしては結構パワフルだなと感じますが、効率よく発電するためにはこれくらいの力が必要なのでしょう。
 
さらにノートe-POWERで興味深いのが、独特なドライビングモードで、「ノーマル」「S」「ECO」3つのモードが選ぶことが可能です。そのうち「Sモード」「ECOモード」では「e-POWER Drive」と呼ばれるワンペダル運転が可能です。これはアクセルを緩めるだけでエンジンブレーキのような回生ブレーキが強力にかかり、最終的には停止まで可能というモノ。つまりブレーキ操作をせずにかなりの運転することができるのです。ちなみにアクセルペダルを緩めて回生ブレーキが利く場合にもちゃんとブレーキランプが点灯するそうです。
 
ペダルを踏みかえることなくアクセルワークだけでコントロールできるので、日産によるとこれによってペダル踏み替え回数が7割も減るといいます。もちろん状況に合わせて、その都度ブレーキペダルによる減速も必要です。慣れるとかなり運転のストレスを軽減できるかもしれませんし、ブレーキ踏み間違いによる事故を未然に防げるかもしれませんね。
 
今までのクルマとは違ったそんな運転感覚、興味のある方は是非ディーラーなどで試乗をしてみてはいかがでしょう。気に入ったら経済性的で話題性の高いこのノートe-POWERを次の愛車候補として真剣に考えてみてもいいかもしれませんね。