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性能に優れていたのに惜しまれつつ消えて行ったロータリーエンジン車

(出典:Response.jp)
性能の高さやシンプルな構造など、とても画期的だったロータリーエンジンですが、現在はどうなっているでしょうか?実は、残念ながら乗用車でロータリーエンジンを搭載する現行車はすでに存在しないのです(2017年夏現在)。ロータリーの雄であったマツダさえ、そのラインナップの中にはロータリーエンジン搭載車はすでにありません。
 
RX-7が製造中止になった後、マツダのロータリー車の最後のモデルとなったのは2012年に製造が終了したRX-8でした。その独特なクーペスタイルのボディは、後席ドアのヒンジが後ろについた4ドアで、日本では観音開き、アメリカではスーサイドドアと呼ばれる他にはないものでした。ロータリーエンジン搭載車らしいスポーティな4ドアGTながらとてもスタイリッシュ。なおかつほぼ2シーターだった(一応後席はありましたがとても大人が座れるものではありませんでした)RX-7と違って、狭いながらも後席に十分大人が乗れるスペースを確保していたというのが画期的で、ロータリー好きのファミリーユーザーを喜ばせました。
 
しかし、時代が変わり、クルマを選ぶ際のプライオリティが、何よりも省燃費や低排出ガスに置かれるようになると、燃費の点で不利なロータリーエンジンの立場が厳しい物になってしまったのです。
 
RX-8は、それでも従来のロータリー車よりも燃費に優れてはいたのですが、あくまでそれはロータリー車同士で比較すればのこと。ハイブリッドカーはおろか従来のエンジンを搭載したミニバンやSUVにも劣るレベルで、燃費の良いクルマとはとても言えませんでした。
 
また、排ガスに関してもクリーン化するのが難しく、現在の基準をクリアするのがとても困難。加えて回転はスムーズであっても低速トルクはあまりないその特性のため、高回転に強い特長を活かせないゴー・ストップの多い街中ではあまり快適ではなく、さらに低速トルクがあまりないため車重のあるミニバンやSUVにも向いているエンジンではなかったのです。
 
そして何より大きな問題はロータリーがマツダ以外に開発するメーカーがいなかったということ。つまり世界中で開発競争が行われているレシプロエンジンのダウンサイジングターボや、ハイブリッド、EVなどとは違って、技術の進化を競いあうライバルが不在だったということです。
 
技術というのは競い合うことでその進化の速度も加速していきます。それが、ロータリーには期待できなかったのです。結果的にマツダ1社だけでは技術の進化がなかなか進まず、気づいてみればロータリーエンジンは軽量コンパクトでパワーはあるけれど、燃費が悪く、環境性能に劣った、時代にマッチしないパワーユニットとなってしまったのです。
 
でも、そんな現代に不利な特性を持ちつつも、その独特のフィーリングと、軽量コンパクトでスポーツカーの重量配分にも大きなメリットを持つロータリーエンジンには、今も多くのファンが存在します。運転しなければわからないその気持ちよさにファンは今も虜になっているのです。
  

2019年ロータリーエンジンの復活が期待できるかも?

 
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(出典:MAZDA)

 
しかし、ということは、ロータリーエンジンの燃費が改善され、ライバルの競い合えるレベルに達し、環境基準もクリアできればもしかしたら、復活することも期待できるのでは? とも思いますよね。実は、実際にそういった希望を持てる話がネットのニュースサイトからも聞こえてきているのです。
 
なんと2019年の末頃、クーペ―スタイルのピュアスポーツカーRX-9としてロータリーエンジンを搭載した新型車が登場する可能性がかなり高いというのです。
 
でも、どうやってロータリーエンジンの燃費の悪さなどのネガを解消するのでしょうか?それは、レンジエクステンダー用としてロータリーエンジンを発電機に使用するらしいのです。
 
つまりはEV車にロータリーエンジンを搭載し、EVのバッテリーの充電が切れたら、ロータリーエンジンで発電してその電気で走行距離を伸ばすということ。ということはロータリーエンジンを搭載していても実際には電気で使って走るEV車であって、ロータリーのあの独特フィールを味わうクルマではなくなってしまうということになるわけですね。アクセルを踏んだとしてもエンジンの回転は変わらずあくまでモーターの力でクルマは進むという事です。
 
すでにマツダはアメリカで、レンジエクステンダーEV向けのロータリーエンジン関連特許を出願しています。となれば可能性は相当高いようです。
 
燃費が悪いとされているロータリーエンジンですが、実は回転を変動させず定速で使用する限りは、効率に優れており、その状態では燃費は悪くないらしいのです。つまり発電機用のパワーユニットとしては実は適しているのだとか。
 
また、コンパクトな上に軽量であり、さらに振動も少ないので、スペースが厳しく、振動を抑えたレンジエクステンダーに積むのはむしろ通常のレシプロエンジンよりも適しているということらしいのです。なるほど確かにロータリーエンジンを復活させるにはレンジエクステンダーはピッタリなのかもしれませんね。
 
しかし、ロータリーエンジンのファンにとっては、あの独特の電気モーターのような(というか本物の電気モーターを別に積むらしいですけど)どこまでも回転が続くような独特なフィーリングが味わえない(本物のモーターで味わえばいい?)というのは残念かもしれません。
 
それでもロータリーエンジンを搭載するマツダのRXシリーズが復活する、というのはファンにとっては喜ばしいことではないでしょうか。願わくは、庶民でも手の届く価格帯で発売されることを期待したいですね。