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身近なモノなのによくわからない 初心者マーク、もみじマークのルールとは

警視庁が発表している、年齢別の交通事故率発生率の統計データ(平成27年における交通事故の発生状況)。これを、先日目にする機会がありました。見てすぐに気が付いたのは高齢者の交通事故がやはり顕著に高いということです。最近はニュースでも、高齢者ドライバーによる交通事故が取り上げられることも多いのでこれは予想通りです。
 
また、グラフを見ていて気が付いたのですが、実はそれ以上に多いのが、その逆ともいえる10代~20代前半の若いドライバーの事故率なのです。運転の経験が少ない上に、自分の技量を超えた無茶な運転をしがちな若者が、事故起こしやすいというのも理解できます。もちろんこれはあくまでそういった傾向があるということで、若者だから、高齢者だから事故を起こしやすいのだ、といっているわけではありません。こういうデータがあるので、周囲のドライバーは注意した方が良いということです。
 
そのために用意されているのがいわゆる初心者マークや高齢者マークなのでしょう。周囲のドライバーに注意を促して、このマークを付けているクルマには無用なプレッシャーを与えないような運転をしましょう、という意味なのだと筆者は思っています。
 
所で、この若葉マークやもみじマークって、自身がそれを表示しなくてはならない立場(初心者や高齢者)でないと実際正確にはどんな意味があるのか?表示の細かなルールや罰則などはあるのか?など知らないことも多いですよね。筆者もなんとなくはわかっていても、改めて考えると詳細は理解していませんでした。ということでこの機会にいろいろと調べてみました。
 
 

枯葉のようだと不評だったもみじマーク 2011年より今の四葉マークに変更

 
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初心者マーク、いわゆる若葉マークの正式名称は「初心運転者標識」といいます。黄色とグリーンのおなじみのモノですね。あれは若葉をモチーフとしたデザインなので通称若葉マークといわれています。
 
そして、高齢者が表示するのが通称もみじマーク。その正式名称は「高齢運転者標識」です。でも今の高齢者マークはもみじには見えません。四葉のクローバーのようなデザインになっていますよね。なぜでしょう。
 
初心者マークは昔から普遍なのですが、実は高齢者マークはいつの間にかデザインがモデルチェンジしていたのです。お気づきでしたでしょうか?それも意外に最近、つい数年前の2011年にデザインが変更されています。
 
それまでのいわゆる「もみじマーク」のデザインは、1997年に採用されたもの。それ以前は存在しませんでした(公的なものでない市販品はあったかもしれませんが)。オレンジ色と黄色を使った葉っぱがモチーフの涙滴型のデザインで、初心者が若葉なのに対して、高齢だから紅葉した(つまりはこれから落ち葉になる?)葉っぱ、つまりもみじというものでした。
 
でも、これを実際に使用する高齢者にとってみれば、歳を取ったから自分たちは枯葉なのか?とあまり評判が良くありませんでした。確かにそういわれれば、枯葉なんて(枯葉ではなく紅葉した葉っぱなのですが)ベテランの方に対して失礼な話。そんな批判が高まったことから、旧デザイン採用から短期間でデザインが変更となり、2011年に今の四葉マークに変わったのです。
 
ちなみにこの四葉マークのセンターにはアルファベットのSが隠れています。分かりますか。これはシニア(senior)のSなのだそうです。いわれなければこれが高齢ドライバーを表すものだとは分かりにくいですね。きっと海外の方が見たら、初心者マークも同様に何のためのものか理解しづらいでしょうね。ところで、こういったマークって、日本だけのもの?とちょっと疑問に思ったので調べてみました。すると、どうやら海外でも初心者マークにあたるものはあるようです。
 
例えばイギリスやアイルランド、カナダの一部の州なら仮免中にはLマーク(運転学習者Learner)を表示し、免許取得から一定期間はNマーク(New Driver)を付けます。また、フランスではAマーク(Apprenti初心者)などがあるようです。しかし高齢者マークに該当するものはどうやらないようです。高齢化が進んでいる日本ならではのものなのでしょうか。
 
 

初心者マークは表示義務あり、高齢者マークは努力義務のみ

 
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この初心者マークと高齢者マーク、共に条件に該当するドライバーには表示の義務があるものと思っていましたが違っていました。表示の義務があるのはあくまで初心者マークだけです。普通自動車免許取得後、通算で1年間はこのマークを表示しなくてはいけません。もしこれを守らず検挙された場合、初心者標識表示義務違反となり行政処分点数1点、反則金4,000円となります。
 
では一年経過したら剥がさなくてはいけないのか?運転に自身がないから貼っておきたいという場合は剥がさなくても構いません。実際そういった方もいるそうです。
 
高齢者マークに関しては、1997年に導入された当初は75歳以上の高齢ドライバーが対象で、高齢者マークを表示することを努めよう、という努力義務となっていました。しかしその後2002年に、その対象年齢が70歳以上に変更、この時点でもあくまで努力義務でした。
 
そして2008年にまたルールが変更。対象が75歳以上のドライバーとなり、努力義務から初心者マーク同様に表示義務へと変更となります。さらに罰則も設けられました。でも、すぐ翌年の2009年には表示義務から再び70歳以上のドライバーへの努力義務に戻り、そして罰則もなくなって現在に至ります。
 
さらに2011年、ルールの変更ではありませんが、そのマークが今の四葉デザインの高齢者マークになりました。ということで現在(2017年9月時点)は、このマーク付けていなくとも特に違反とはなりません。判断はドライバーに任されているという事です。
 
それにしても短期間でずいぶんと変遷しているのですねちなみに高齢者マークは、現状は旧デザインのもみじマークでも現デザインの四葉マークでもどちらを使ってもかまわないそうです。今から入手するならわざわざ旧デザインを選ぶ理由もないでしょうが。
 
でも、こうもルールがコロコロ変わるのはいかがなモノでしょう。とりあえず70歳以上のドライバーは付けておけば問題ないという事を理解しておけば大丈夫ですね。
 
 

クルマのどこに付ければいいのか?初心者マークと高齢者マーク

こういった初心者マークと高齢者マークはクルマのどこに表示すればいいモノなのか。実は、これには明確な規定はありません。推奨されているのは以下の通りです。基本的には周囲から見やすい位置で、車体の前面に1枚、後面に1枚を表示する。そしてその場所は地上から0.4メートル以上で、1.2メートル以下。とはいえこの推奨位置から多少ずれている場合でも、見やすい位置についていればよく、違っていても特に違反になるわけではありませんので安心してください。
 
この初心者マークや高齢者マークを表示しているクルマに対して、他のドライバーが幅寄せや割込みなどをした場合は、初心運転者等保護義務違反として処分されます。反則金は大型車や中型車の場合で7,000円、普通車や二輪車なら6,000円で、行政処分点数はすべて1点です。
 
そういったクルマをみかけたら周囲のクルマのほうが気を付けた運転を心がけましょう。じゃまをすると違反だから、ということでなく、それが自らのセイフティドライブにもつながるからです。
 
ちなみに、一年を経過しているのに初心者マークを貼り続けているクルマに関しては、当然ですが前述の初心運転者等保護義務違反の対象となりません。
 
では、この初心者マークと高齢者マークはどこで手に入れることができるのか。まず、運転免許試験場の売店などで購入することが可能です。そしてそれ以外にもカー用品店やホームセンター、100均やネット通販などでも簡単に入手できます。
 
金額は100円~とリーズナブル。マグネットタイプと吸盤タイプ、また最近は貼って剥がせる吸着タイプがありますが、マグネットタイプはボディが鉄板でないと貼りかないの注意が必要です。例えば、ハイブリッドカーなどの一部エコカーではボディにアルミが使われていますし、軽自動車などの一部でも樹脂がボディに使われていることもあるので、どちらか分からない場合は吸盤や吸着タイプを選んだ方が無難でしょう。
 
現時点ではどちらのマークにも縁がないという人も、お子さんが免許を取得することになれば初心者マークは必須ですし、いずれ自分も年を取り、クルマを運転し続けるなら高齢者マークのお世話になるはずです。そのルールを覚えておいて損はありません。
 
そして、これらのマーク付けているクルマを見かけたら、少しぐらい運転がもたもたしていても、イライラせずに温かい目で見守ってあげましょう。誰もが最初は初心者であったはずですし、いずれは高齢者になるのですから。