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人間だけじゃない!クルマにもダメージを与える花粉

寒く、とても長かった冬がようやく終わりを告げて、徐々にぽかぽかと陽気もよくなり、色とりどりの花々が咲き始める。春の到来です。暖かで心地よい季節である春は、気持ちの良いスタートの季節でもあります。天候も安定し、空気も爽やか。家族や友人と外に出かけて花見や旅行、アウトドアレジャーなどを楽しむにももってこいですよね。ただし、あなたが花粉症でなけれれば…、ですが。
 
毎年春になると多くの人が悩まされるもの、それが花粉症です。桜が花を咲かせるのですからスギの木だって、ヒノキの木だって花を咲かせます。当然花粉が飛ぶわけです。
 
中には一年中何かの花粉にアレルギー症状を起こしているという方もいるでしょうが、多くの人は、この春の時期のスギやヒノキの花粉に悩まされているのではないかと思います。筆者もまたやっかいなスギの花粉に悩まされている一人です。3月末から4月頭ごろはちょうど桜の季節。ですが、花は見に行きたいけれど、この時期はちょうど花粉もピーク。せっかくのお花見にでかけても本心から楽しむことができないのがつらいです。
 
病院にいっても、症状を抑える薬は処方してくれますが、根本的に直るわけではない。結局はこのシーズンが過ぎるのを待つしかない。本当に勘弁してほしいです。
 
このように多くの人を悩ませている花粉ですが、実は人間を悩ませるだけでなくクルマに対しても、非常にやっかいな存在だということをご存知でしょうか?意外にしられていないそんな花粉によるクルマへのダメージについて今回は解説していきましょう。
 
 

花粉のたんぱく質が塗装面にシミを作ってしまう

 
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花粉がなんでクルマに対してやっかいなのか?それはクルマの塗装に対して、この見過ごすことのできない大きなダメージを与えてしまうからです。この時期、黒やダークブルーのクルマのボンネットを確認してみてください。黄色っぽいホコリのようなものが降り積もっていませんか。それが花粉です。
 
この花粉、降り積もってすぐならば洗車するだけでも簡単に除去できます。しかし、一旦雨が降り、そのあと乾燥してしまうと粘り気を帯びて中々取れなくなってしまうのです。一旦そうなってしまうと、しっかりとシャンプーを使って洗車をして、ウエスなどで拭き取ろうと思ってもホコリのように簡単には取れません。その原因は花粉に含まれえるたんぱく質、ペクチンにあります。
 
花粉はツブというか、粉のようなイメージがありますが、実は球状の殻でできた構造の中にペクチンというタンパク質を含んでいます。そして雨などが降り花粉が一旦水を含んでしまうと、その殻が膨張して破れて、中身のペクチンが流れ出てしますのです。そしてこのペクチンは粘り気があり、塗装面に吸着してしまう。だから簡単に拭き取ることができないのです。
 
さらにこの中身であるペクチンが相当にやっかいなのは塗装の表面にこびりつくだけではなく放っておくとなんと塗装の内部にまで深く浸透してしまうということ。
 
そしてそのペクチンは、水分が乾燥する際に収縮してしまうのですが、その際ペクチン自身だけでなく、浸透し吸着している塗装も一緒に巻き込むように収縮させてしまいます。つまり塗装そのものをいわは変形させてしまう。そして塗装面にみにくいクレーター状のシミを作り出してしまうというわけなのです。
 
花粉が付着してから時間が経てばたつほど塗装内部に深く浸透して、さらに、温度が高くなればそれだけ収縮も激しくなりシミはひどくなります。
 
クルマの部位の中でも雨を受けやすく、また温度が高くなりやすい場所といえば、ボンネット。なんたってこの下にエンジンがありますから。気温だけでなくエンジン熱によってペクチンの収縮を早めてしまうのですね。なので、シミの被害が拡大しやすいというわけです。
 
花粉によって起こってしまったシミが厄介なのは、簡単に除去できないこと。表目に汚れが付着しているのではなく、塗装もろともペクチンが収縮した状態なのでいうなれば塗装が変形してしまっているということです。
 
洗車をして表面だけ洗い流しても、塗装に浸透してしまったペクチンは取れませんし、また雨が降り、乾燥すると再度収縮してしまいます。するとシミはさらにひどくなり、かつ除去することがより困難になってしまうということ。たかが花粉ですが、このように放っておくと想像以上に大きなダメージを与えてしまうのです。恐ろしいですね。(関連記事 – ドライバーにもクルマにもつらい花粉の季節がやってきた
 
 

花粉を除去するにはお湯が使うのがオススメ

 
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ペクチンが塗装内部に浸透することは、コーティングをしっかり行っていても防ぐことはできません。なんていったってクリアコートよりも深く塗装内部にまで浸透してしまうくらいですから。なので、自分のクルマには、高価なプロコーティングを施工しているから安心!なんていうのは間違いです。
 
花粉予防としてベストなのは花粉をとにかくクルマの塗装面に付着させないこと。それにはなんといってもガレージにクルマを保管するのが一番ですね。もしくはカーポートに停めボディカバーをしっかりしておくなども良いでしょう。
 
でも、なかなかそうはいかない駐車環境の人も少なくないと思います。それでは愛車に花粉がついてしまったらどうするべきか?とにかく雨が降り出す前に洗車をするのです。花粉が水分を吸って塗装面ではじけ、中のペクチンが流れ出る前に洗い流してしまうのです。素早く対処すれば花粉もこびりつくことなく簡単に洗い流すことが可能です。
 
簡単なことですが、雨は週末や休日だけ降るなんてことはありません。ウイークデー中に雨が降ってしまったら洗車するのも容易なことではありませんよね。そしてその結果、花粉によって比較的軽いシミができてしまったら…。
 
まず絶対にやってはいけないのが、シミを消すために塗装面にコンパウンドがけをするということ。一旦塗装の表面をコンパウンドで薄く削り、平らにならすとシミを消すことが可能です。でも、内部に浸透したペクチンはそのまま残ってしまいます。そして再び雨が降り、温度が上がってペクチンが乾燥すればまた塗装を巻き込みながら収縮してシミができてしまうのです。
 
ではどうするべきか。それはお湯を使うのです。実は70~80℃程度のお湯を使って、塗装内部に浸透したペクチンに熱を加えてやるとやっかいなペクチンと塗装の結合が解け、さらにペクチンを分解することができるのです。
 
ヒートガン(熱処理作業などに使用されるヘアドライヤーの強力版のようなものです。)などを使ってもいいのでは、と考える方もいるかもしれません。確かにそうなのですが、扱い方を間違えると塗装面の温度を上げすぎてしまい、別のトラブルを起こす危険性があります。最大でも100度までにしか上がらないお湯をオススメするのは、それを防ぐためです。もちろんそれでもやけどには注意です。
 
 

温度が上がればペクチンは分解 シミが消える

 
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ただし、温度を上げるために直接ボンネットなどにお湯をかけるだけではすぐに流れてしまいますよね。効果的にお湯を使うには一旦ウエスなどをボンネットの上に乗せ、その上からお湯をかけしばらく置いておくといいでしょう。ようは蒸しタオルをかぶせているような状態ですね。
 
そして、塗装面が十分に温まったらウエスを取り除き、再度お湯をかけて洗い流します。こうすることで塗装の内部に浸透したペクチンは塗装との結合を解き、分解されシミが回復するのです。あとは隅々まで洗車を行い、塗装表面にコンパウンドをかけ、鉄粉なども除去してからコーティングを行います。これで軽症であればかなり回復するはずです。
 
でも、温度を上げるとペクチンが分解されるということは、そのまま放っておいて夏になると勝手に分解されるのではという疑問がわきませんか?そう思ったあなたは鋭い。真夏の炎天下、ボンネットの温度は70度を簡単に超えます。なので、実はそういうこともあるのだそうです。春に花粉によってできた塗装のシミが、夏になったらいつの間にか消えていたというケースも、実際にあるのだそう。
 
だったらほうっておけばいいのか、というと、シミができたまま放置しておくのは気分も良くないですよね。また塗装内部でペクチンが収縮を繰り返せば、塗装に深いダメージを与えてしまう可能性もあります。であれば早めに対処して回復しておくのが得策。
 
例えば、もし、花粉が付着した状態で長く放置しておき塗装に重大なダメージを受けてしまったら、もはや簡単に回復はできないでしょう。お湯を使った方法も効果が無いかもしれません。それは嫌ですよね。もしそうなったら知識の豊富なプロに頼むしかありません。素直に板金屋さんかカーコーティングなどのプロショップに相談しましょう。
 
そうなる前にやはり洗車ですね。そもそもやっかいな花粉だって早めに洗い流してやればシミの心配もありません。それに花粉以外にも鉄粉や雨ジミ、異音デポジットの防止にも洗車は間違いなく効果的。もちろん愛車への愛着だってさらに増すはずです。花粉症持ちにとって、春のこの時期、屋外で洗車をするのはつらいかもしれません。でもそれが、愛車のためになるのですから、我慢してこまめな洗車を心がるようにしてください。