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交通事故の抑止に効果的?ゾーン30って何?

通勤通学の際、仕事のため、暇つぶし、単なる好奇心など目的はいろいろでしょうが、毎朝スマホで各種ニュースをチェックされているという方は多いと思います。筆者も当然そんな一人。中でも職業柄注目しているのは乗り物や交通関連のニュースです。
 
毎日のように新たな技術の発表や新型車や新商品のニュースリリースなど新鮮な話題が掲載されており、日々興味深くチェックしています。でも、ニュースというのは当然ですがそのような明るい話題ばかりではありませんね。交通関係では、どうしても事故のニュースから目をそらすことは出来ません。報道されるのは特にショッキングなものばかりですが、その裏にはもっとたくさんの悲しい事故が起きているはずです。
 
自動車メーカーも技術の開発を進め、自動運転他セーフティサポート技術などもどんどん進化していますが、まだ全てのクルマに搭載されているわけではありません。実用レベルにまで発展はしていますが、機能のほうもまだまだ完全というには程遠いレベルです。
 
 

事故は年々減少している ただし高齢者の被害割合は上昇

 
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(出典:スズキ)

 
事故を防ぐにはクルマだけでなくドライバーの意識をも変える必要がありますし、もちろん歩行者、自転車、高齢者側もより注意をしなくてはいけません。未だ悲惨な交通事故はなくなりませんが、それでも日本の交通環境では、以前に比べてクルマによる交通事故は確実に減っています。これは喜ばしいことでしょう。
 
こちらのデータを見てください。交通局交通企画課による2000年以降の交通事故による死亡者数データです。
 
これを見る限り、その数は年々着実に減少していることがわかりますね。平成29年度は10年前の平成19年と比較して37.3%も減少しているのですからかなりのもの。官民共同で自動ブレーキの普及を進めている「サポカー/サポカーS」なども、一役買っているのでしょう。もちろんそもそも日本の総人口が減っているからなのじゃないか?などといううがった見方も出来なくはないですが。
 
でも、このデータよく見てみると、気になる点もあります。それは死亡事故の数は全年齢では確かに大きく減少しているのですが、実は交通弱者である高齢者(65歳以上)の全体に対する構成比が増えているのです。高齢者の死亡者数の割合は全年齢に対してなんと5割以上!つまり事故でなくなる方の半分以上が65歳以上の高齢者だったということです。これは由々しき問題。最近問題になっている高齢ドライバーによる加害事故に加え、歩行者や自転車など被害者となるケースも増えているのであろうことが見て取れます。
 
そして、高齢者や同じく交通弱者が被害者となる事故は、幹線道路や高速道路だけでなく、あまり広くない生活道路で起きているケースが大きな問題となっています。そこでそんな生活道路で起きる事故を、できるだけ防ぐための取り組みとして、現在積極的に行われているのが「ゾーン30」というものです。
 
 

生活道路の交通事故を抑止 制限速度は30km厳守!

 
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(出典:宇部市公式サイト)

 
この「ゾーン30」って皆さんはちゃんと知っていましたか?実は2001年からすでにはじまっている取り組みです。知らなくとも目にしたことがある方は少なくないはず。ご自宅の近くの、小学校の通学路前などに以下の画像のような標識を見かけたことはありませんか?もし見かけた記憶があればその道路(というかその区域)がゾーン30のエリアです。
 
実は、恥ずかしながら筆者はよく知りませんでした。なんとなくその存在は頭の隅にあったのですが、先日たまたま近所でその標識を見つけ、何なのか気になって調べたことでその存在をあらためて知ったのです。
 
もちろんそんなもの常識!当然のように知っていた、という方もいるでしょう。でも、すでに導入から15年以上経過していながら残念ながら一般のドライバーに対してはまだまだその認知は進んでいませんよね。少なくとも筆者の身近には、100%理解しているという友人はほとんどいませんでした。
 
では、そのゾーン30とは具体的にはどのようなものなのでしょうか。調べてみたので簡単に説明しましょう。
 
まずこのゾーン30というのは、特定の区域(つまりゾーンですね)において、クルマやバイクなどの最高速度を30キロ以内(つまり30)に制限し、さらに標識やポール、ハンプ(速度を抑制するために設けられたカマボコ状の突起)など、その他の安全対策を必要に応じて組み合わせ、自動車事故を防ごうというものなのです。
 
ちなみに30kmというスピードは、過去のデータから自動車事故でこの速度を超えると死亡事故に繋がるケースが増加するから、ということから決められたもの。
 
対象が主に生活道路なのは、こういった道路では特に交通事故が多かったからです。実際にゾーン30が開始される前年までのデータでは、幅員5.5m未満のいわゆる生活道路の交通事故死傷者数が、幅員5.5m以上の道路の約1.7倍もあったといいます。
 
また、単にスピードを制限するだけでなく、生活道路を抜け道として使っているクルマに対して、ここは生活道路です!というのも明示することでむやみな通行の抑制を図るという効果も狙っているのです。
 
このゾーン30の区域では、路面に分かりやすくゾーン30と表記されていたり、最高速度30キロの規制標識なども設置されて、その区域がゾーン30であるということを明示しています。
 
設けられているのは主に生活道路と呼ばれる住宅地や商店街、また小学校や中学校などの通学路や、大型の商業施設や病院の周辺などの狭い道路です。小さな子供や高齢者、お買い物に出かける自転車が多く通行する場所なので、ドライバーは特に注意しなさいということですね。
 
ゾーン30では、センターラインをなくし、歩道の幅を広げたり、路側帯をカラーで舗装したり、自転車ナビマーク設けたりなど歩行者や自転車が事故にあいにくいような、道路側での各種取り組みもおこなわれています。そして平成28年度末までに、すでに全国3105ヶ所すでに整備されており、その効果を上げています。
 
 

ゾーン30の標識を目にしたら積極的に避けるという選択肢も

全国で3105ヶ所(現在はそれ以上です)というと、思ったより多くの区域にすでに導入が進んでいるわけです。とはいえそのアピールはあまりされている印象がありません。まだまだ、ドライバー対しての告知が足りていないのではないかと筆者は思います。
 
もっとその存在が知られるようになればさらに効果が期待できるはずです。では、現状身近なゾーン30がどこにあるのか知るにはどうしたらいいのか、ですが、例えば東京なら警視庁のサイトでマップが公開されていますのでこちらで確認してみるといいでしょう。
 
また各都道府県警察のサイトでもゾーン30設置地区の情報が掲載されているのでそちらをチェックしてみてください。
 
さらに最近ではスマホのナビアプリや、カロッツェリアイクリプスのカーナビなどにもゾーン30の情報が収録されています。
 
あらかじめゾーン30の区域が分かっていれば、より注意して走行することが可能ですし、またあらかじめそのゾーンを避けて走行するということもできるはずです。小さなお子さんや高齢者、子供を乗せた自転車など、その区域の周辺にはリスクが多いのだと、知らせてくれているのですから走行中にゾーン30の標識を見つけたら、たとえばその道が便利な抜け道になっていたとしても意識的避けるのが懸命です。
 
また、こういった区域の道路では警察側もより取締りがしやすいという見方も出来ます。中には告知があまりされていないのは警察が取締りをしやすくするためではないか?、などという噂を拡散する人もいるようです。
 
確かに制限速度が30kmと低速なのでクルマを安全に停止させやすいでしょう。ドライバーもそういった区域での違反ですから言い訳は出来ません。さらに最近、一般道に設置されている小型の移動式オービスが一部で話題になっていますが、こういったものをゾーン30で使われたら速度違反などもイチコロなはず。いかにもありそう。
 
これが真実かどうかは分かりませんが、筆者は否定しません。なぜなら、そんな噂が拡散されれば、結果的にそこではより注意深い運転を皆が心がけるでしょうし、ゾーン30を避けるドライバーが増えるかもしれないからです。ということで判断は皆さんにお任せします。
 
とにかく、交通安全のためにも、また交通違反を避けるためにも、これからはゾーン30についてキチンと意識しながら運転することを心がけるのがいいですね。