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ガソリンスタンド減少の弊害?Part.1

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本当? ガソリンエンジンに軽油を入れると炎上する!?

 
つい先日、以前よく利用していたガソリンスタンドの前を久しぶりに通る機会がありました。すると、入り口にはロープが張ってあり給油機には閉店の張り紙が…。どうやら気づかないうちに閉鎖されてしまったようです。
 
仕方ないので別のスタンドで給油をすることにしました。すると、たまたま立ち寄ったスタンドはセルフ式。店の佇まいを見る限り立派なピットもありどうやら前はスタッフがいて、洗車やオイル交換をお願いできたフルサービスのガソリンスタンドだったようです。最近はセルフが当たり前で、フルサービスのスタンドは見かけることはすっかり減ってしまいました。実感としてガソリンスタンドの数は年々確実に少なくなってきているようです。

 

 

20年でガソリンスタンドが半減!エコカー増加でこの流れは加速

 
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では、具体的にどれくらいガソリンスタンドは減少しているのでしょうか? 調べてみるとこんなデータにたどりつきました。それが先日発表された経済産業省のニュースリリース(http://www.meti.go.jp/press/2016/07/20160712003/20160712003.html)です。
 
これを見ると、平成23年に3万7743件あった全国の給油所(ガソリンスタンド)は、平成27年には3万2333件まで減っています。なんとわずか4年で5410店舗も閉店したということです。つまり14.3%の減少。これだけでもすごいですが、では、ガソリンスタンドの店舗数のピークの時はどれくらいの店舗があったのか調べてみると、それは1994年で6万421件もありました。つまりそのピークの時に比べると、現在はほぼ半減ということになるわけです。想像以上ですね。
 
ガソリンスタンドの減少の原因は、若者のクルマ離れや経済性の高い軽自動車やエコカーの普及、さらに2011年に施行された消防法の改正による影響など様々な理由考えられます。さらに元々ガソリンや軽油の販売だけでは利益が得づらい日本の税制を考えると、今後、ハイブリッドカーや電気自動車の普及が進めば、さらに減ってゆくことは仕方がないのかもしれません。残る店舗もフルサービスから人件費の削減のためセルフ化されてゆくことも間違いないでしょう。でも、ガソリンスタンドが減ってゆくことで、今まで考えられなかったトラブルもどうやら起きているようです。

 
 

軽自動車だから燃料は軽油!! 勘違いが生んだ重大事故

 
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その一つがセルフ式のガソリンスタンドを利用した際の給油トラブルです。例えば、ガソリンエンジン車に軽油を給油してしまったり、またその逆にディーゼルエンジン車にガソリンを給油してしまうといったことです。特に軽自動車は、軽と名前が付く軽自動車なのだから燃料は当然軽油だろう、クルマに詳しくない方が勘違いをして、ガソリンエンジンの軽自動車に軽油をいれてしまった、というケースも起きています。フルサービスのガソリンスタンドであれば、おそらくスタッフの方が未然に防いでくれたはずです。
 
では、このように間違ってしまった場合、どんなことが起こるのでしょうか? これに関してはJAFが公表しているQ&Aが参考になります。(http://www.jaf.or.jp/qa/mechanism/trouble/12.htm
 
これによると、ガソリン車に軽油を混ぜて給油してしまった場合は、エンジンの出力が下がり加速が鈍くなってアイドリングも不安定になるとのこと。そしてガソリンを使い切り燃料が軽油だけになると黒い排気ガスが出るようになり、やがてエンジンが止まってしまうとのことです。
 
逆にディーゼル車にガソリンを入れた場合は、最初はエンジンがかかっていても徐々に力がなくなり、不安定となって、排気ガスが白くなってくるということ。そしてこうなってしまった場合、インジェクターや燃料ポンプ交換など高額な修理が必要になる場合があるのだとか。ただごとではありません。ただし、走り出す前に間違いに気が付き、双方とも燃料を入れ替えれば大きな問題にはならないとのことです。
 
と、一旦安心できたのですが、実はつい先日こんなニュースがありました。こちらの上越タウンジャーナルの記事(https://www.joetsutj.com/articles/41599033)です。これによる上越市上千原で、女性がセルフ式のガソリンスタンドで乗用車(おそらくガソリンエンジン車)に軽油を給油した後、そのクルマがエンジントラブルを起こして停止した後に、なんと炎上したというものです。このトラブルの原因の詳細は明らかではありませんが、警察による見解では軽油を給油したことが出火の原因ではないかとみているとのことです。全てのケースには当てはまらないでしょうが、油種の間違いによって最悪こんなことが起こるかもしれないという例です。可能性としては低いのでしょうが、こういったことも起こりうるということなので、ドライバーとしては注意を怠らないようにしましょう。
 
 

ハイオク車にレギュラーガソリンを入れるとどんな問題が?

 
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では、同じガソリンでも、安いからハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れてしまった、という場合には何か問題があるのでしょうか? そもそも両方とも同じガソリンという名前がついています。そもそもこの二つ何が違うのかご存知ですか? 実はその大きな違いは“オクタン価“なのです。
 
オクタン価とは、エンジン内部での燃料のノッキング(異常燃焼)のしにくさ(アンチノック性)を示した数値のことです。ノッキングとは、エンジンに大きな負荷がかかった時などにシリンダー内で異常燃焼を起こすこと。上り坂など負荷の高い状態でエンジンからカリカリと音が聞こえたことがありませんか? 実はあれがノッキングです。一時的な過負荷によるノッキングならさほど問題はありません。しかしこのノッキング状態が長く続くと最悪ピストンが熱で溶けてしまうなど重大なダメージをエンジンに与えてしまうこともあるのです。そのノッキングがレギュラーガソリンよりも起きにくいのがハイオクガソリンなのです。
 
ハイオクが指定されているクルマには高性能なスポーツカーや高級車、ヨーロッパ車のほとんどが該当します。これらのクルマには総じてハイスペックなエンジンが搭載されており、ターボ車は除きそれらのエンジンの多くは圧縮比の高いエンジンを搭載しています。なぜなら圧縮比が高いほど燃焼効率が高まり、よりパワーを引き出すことができるからです。
 
ただし気体は圧縮すると熱を発してしまいます。圧縮比を上げると本来点火プラグによる設計通りのタイミングで着火させなくてはならない混合気が、自己着火、つまりノッキングを起こしやすくなってしまうのです。それを防ぐために高性能なエンジンを搭載するクルマにはノッキングを起こしにくいハイオクが指定されているというわけなのです。ちなみに、JIS品質規格ではレギュラーガソリンのオクタン価は89.0以上、ハイオクガソリンのオクタン価は96.0以上となっています。
 
では、そんな圧縮比の高いエンジンにレギュラーガソリンを入れてしまうとノッキングが起きてエンジンが壊れてしまうのでしょうか? さすがに今時のクルマではそんなことはありません。事実そういったことをされている人も少なくないはずです。それでエンジンが壊れた、などという話はまず聞いたことは有りませんよね。ですから心配はありません。
 
基本的に現代のエンジンにはノックセンサーが搭載されています。このセンサーはエンジン内のノッキングを監視してコンピュータによって点火時期を自動的に調整してくれるというもの。このセンサーがノッキングを未然に防いでくれるので、ハイオク指定車にレギュラーガソリンを入れてもノッキングは起こらないのです。
 
しかし、トラブルには直結しませんが、せっかくの高圧縮比の高性能なエンジンのポテンシャルは引き出すことができなくなってしまいます。本来の性能を味わいたいなら、値段が高くともキチンとハイオクガソリンを入れるのが正解です。
 
 

ハイオク入れても何の問題もなし ただしわざわざ入れる意味もなし

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では、逆にレギュラー指定のクルマにハイオクガソリンを入れた場合はどうなるのか? これは、何の問題もありません。というかむしろ入れる意味もあまりないとされています。レギュラーよりも高いハイオクガソリンだからパワーも上がるのでは? などと勘違いされている方もいるかもしれませんが、残念ながらそういったことは期待できません。
 
ただ、ハイオクには清浄剤が入っている分インジェクターなどの燃料系をクリーンにする効果はあるのかもしれません。とはいえ金額分のメリットはないと思って間違いないでしょう。やはりそれぞれのエンジンに指定された燃料を使用するのがベストという事です。
 
従来のガソリンスタンドが減り、セルフ式が当たり前となった今、ドライバーは自分自身で間違いの内容に給油するべき油種を選択しなくてはなりません。また、自分は大丈夫であっても、例えば奥さんであるとか、お子さんであるとか家族にも同じように運転する方がいるのなら、そちらのほうにも気をつけ。無用なトラブルは未然に防ぎましょう。