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カラフルなタイヤが欲しい!タイヤの色が黒い理由とは

タイヤの色と言えばなんでしょうか?わざわざ聞くまでもないですよね、“黒”が常識です。おそらく小さな子供に、クルマのタイヤは何色かな?と問いかけても同じように“黒”と答えてくれるはずです。
 
そのように多くの人が当たり前のようにタイヤ=黒と受け入れていると思いますが、でもなぜ黒なのか?黒以外のタイヤを見かけないその理由はご存知でしょうか?どんなカラーのボディに装着しても違和感がないから?それとも汚れが目立たないから?シンプルな黒は一番コストがかからないから?実はもっと実用的な理由があるのです。
 
また、実は黒以外のタイヤというのもかつてはありました。というか黒でないタイヤの方が、黒いタイヤよりも実は先に誕生していたのです。そんな意外に知らないタイヤの色のついて調べてみました。
 
 

黒よりも白が先!色から見るタイヤの進化の過程

 
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1930~40年頃を舞台としたアメリカの映画などを見たことはないでしょうか?それらの映画に登場するクルマたちのタイヤを思い出してください。タイヤの側面、ブランド名やサイズが刻まれている部分が白いタイヤを装着していなかったでしょうか。そのタイヤはホワイトウォールタイヤやホワイトリボンタイヤと呼ばれるタイヤです。側面全面が白いのがホワイトウォールタイヤ、黒い側面に白いラインが描かれているのがホワイトリボンタイヤです。タイヤ全部ではなくサイドだけですが、このように、ほんの少し昔には、黒一色ではないタイヤが普通に流通していました。これはアメリカだけではなく日本でも同様です。
 
時代的に言うとホワイトウォールタイヤが先で、その後ホワイトリボンタイヤが誕生しています。
 
さらにそれよりももっと昔は自動車用タイヤの色は白、もしくは飴色(天然ゴム色?)をしていました。その理由はいたってシンプル。タイヤの原材料となる天然ゴムの色がそうだからです。ちなみにミシュランのキャラクターとしておなじみのビバンダム(ミシュランマン)はタイヤをモチーフにしたキャラクターなのに、色は白ですよね。そのこと疑問に思ったことはありませんか。
 
実はビバンダムは1898年産まれで、前述したように当時はまだタイヤは黒く無かったためなのです。さらに生ゴムの色(飴色)ではなく真っ白なのは当時タイヤが高級品で一本一本白い紙にくるまれて売れていて、その紙にくるまれたタイヤを重ねて出来たのがビバンダムなのだそうです。
 
そんな、黒でなかった時代の天然ゴムでできたタイヤの耐久性は今よりもずっと低く、直ぐに擦り減ってしまうものでした。そこでそれを改善するために使われたのが黒い色の素になったカーボンブラックなのです。
 
日本自動車タイヤ協会のサイトに掲載されているタイヤの歴史を見てみると、カーボンブラックがゴムの添加剤として使用されるようになったのは1912年、今から100年以上前。アメリカでベルトコンベアーを使用した近代的な手法で大量生産され大ヒットとなったT型フォードが誕生したのが1908年ですから、その4年後です。
 
カーボンブラックはもともと黒色顔料で、さらに歴史をさかのぼると、紀元前16世紀ごろのススを使った筆記用具にたどり着きます。産業革命のころにはその黒色顔料が印刷インキなどに盛んに使用されており、それがゴムの添加剤として効果的であることがイギリスの研究者によって発見され、アメリカのグッドリッチ社によって自動車タイヤに使用され始めました。
 
このことでタイヤの耐久性は3倍から4倍にも向上したというのですから画期的なことだったわけです。この時からタイヤの性能向上のためにカーボンブラックが添加されるようになり、結果タイヤは黒となりそれが現在まで続いているというわけなのです。
 
 

クラシックカーにマッチ 装飾としてのホワイトリボンタイヤ

 
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カーボンブラックによってタイヤのトレッドは黒になりました、しかし当初は特に強度や耐摩耗性が必要な路面と設置するトレッド面だけに使用されていました。ですからサイドウォールはもともとの白まま、つまりサイドが白でトレッド面が黒のホワイトウォールタイヤだったわけです。
 
やがて、わざわざ2種類のゴムを使い分けることは生産面で合理的ではない上、クルマの性能の向上に合わせてタイヤはより強度や耐久性が求められるようになりました。そこで、トレッド面だけでなくサイドウォールにもカーボンブラックを添加されたゴムが使用されるようなり、タイヤは黒一色になっていったのです。
 
でも、それまでのなじみ深かったホワイトウォールタイヤから、いきなりタイヤが黒一色になるということに違和感を持つ利用者に配慮したためか、黒いタイヤのサイドを白く帯状に着色したホワイトリボンタイヤが登場したのです。つまり同じようにサイドが白いタイヤであっても、ホワイトウォールタイヤはその構造から白だったのですが、ホワイトリボンタイヤはあくまで装飾目的のものだったわけです。
 
ホワイトリボンタイヤはそれなりに人気があったようで、アメリカ車の一部には1980年代ごろまであえてホワイトリボンタイヤを装着しているものもあったようです。また、ホワイトリボンタイヤは装着するだけでクラシカルな雰囲気が醸し出せるということで、現在でも古いクルマをレストアされている方や、カスタムカーのビルダーなどに好んでしようされています。また、そんなニーズに合わせて、タイヤのサイドを白く着色してくれるサービスというのも行われています。
 
 

黒以外の色のタイヤは本当にないの?

 
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(出典:ブリヂストン)

 
100年以上、タイヤに使用されてきたカーボンブラックにかわるものは、現在もまだ見つかっていないようです。とはいえ黒であって不都合があるわけではありません。黒いタイヤは耐摩耗性に優れ強度も高く、また黒という色は紫外線などにも強いという特徴があるため、未だにほとんどのタイヤが黒一色となっているのです。
 
しかし、黒以外のタイヤ本当にないのでしょうか?実はクルマではなく自転車などでは赤や青、ピンクや紫などなどカラフルなタイヤが各種販売されています。カラフルなタイヤを装着した自転車、見かけたことがあるという方もいるはずです。
 
これらはカーボンブラックのかわりにシリカなどを使い、着色剤をゴムに添加することで、様々な色のタイヤをつくっているのです。つまり現代でも黒以外のタイヤはあるということ。さらに自転車だけでなく、自動車用にもカラータイヤは販売されています。同じくカーボンブラックではなく、添加剤にシリカを使用してカラフルな色を実現しています。
 
しかし、カラータイヤは黒タイヤと違い紫外線による亀裂や摩耗への耐候性が不十分なようで、性能面でもカーボンブラックを使用したタイヤに勝るものではないようです。性能の限界を追求したレース用タイヤが黒であるのを見てもその点は間違いないようです。カラータイヤはあくまで装飾が目的のドレスアップパーツの一種といったところでしょうか。
 
そのためかそれらを発売しているのは大手のタイヤメーカーでなく、一部通販などで軽自動車用タイヤなどが発売されているようです。目立つのは間違いないので興味のある方は検索してみてはいかがでしょう。
 
また現在は発売中止となっていますが、以前ブリヂストンがタイヤのサイドにカラフルな印刷を施したカラーサイドタイヤを発売していました。こちらのリリースがその商品です。
 
しかし発売期間はとても短くこちらはあまり人気にはならなかったよう。やはりタイヤは黒というイメージはクルマにおいては確固たるものになっているようです。この常識まだまだ覆りそうにはないですね。