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カスタマイズの定番パーツ 今さら聞けない車高調とは?

カー用品の情報サイトやクルマのカスタマイズのコンテンツなどを見ていると『車高調』というワードを目にすることがあります。クルマの専門サイトであれば、その説明はほとんどの場合あまりされず、誰でも知っていて当たり前、のように扱われています。でも、これって普通に考えると一般的な名称ではないですよね。それなのにカー雑誌やクルマに関係したサイトなどではあまりに当たり前に出てくる。そのために、知らないからと言って今さら車高調って何?とも聞きづらかったりはしませんか?
 
知らない人のためにお答えします。この車高調とは、そのまんま、つまりは「車高調整式サスペンション」を短縮したものです。字面を見ればだいたいどんな目的のパーツなのかは想像がつくでしょう、その名の通り車高を自由に変えられるパーツのことですね。
 
この車高調はカスタマイズのパーツです。タイヤやブレーキパッドなどと違って、クルマにとって装着が必須なモノではありませんし、また手軽に装着できるものでもありません。
 
ですから、普段クルマに乗っていても、縁の無い人にはまったく縁のないもの。クルマに関してある程度知識があっても、カスタマイズやチューニング、ドレスアップに興味がなければこういったもの自体、存在をご存知なくてもおかしくはありません。車高を下げたい(逆に上げたい場合も)という目的がなければ特に導入する必要はありませんから。
 
多くの場合、車高調を導入する理由はクルマの車高を低くすることです。本来は重心を下げて走行性能をアップするという目的なのでしょうが、実際にはほとんどの場合ドレスアップが目的でしょう。タイヤとフェンダーの間の隙間を減らして、よりスポーティに格好良いスタイリングにカスタマイズしたいというニーズを叶えるものだと思ってほぼ間違いないと思います。
 
 

同じく車高を下げるパーツであるダウンサスと車高調の違いは何?

 
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その「車高調」、読み方ですが「車高調整式サスペンション」を短縮したものなので、日本語としては「シャコウチョウ」と読むのが正しいはず。しかし、一般的には「シャコチョウ」と呼ばれています。語感の良さと車体を低くしたクルマのことを「シャコタン(車高短)」と呼ぶので同じように短縮しているのだと思います。
 
軽自動車からセダンやクーペ、ミニバンにSUVまで、あらゆる車種に対応した商品が広く流通しており、その対応車種の幅広さを見ても、目的のほとんどはドレスアップにあるというのが見て取れます。
 
車高調には似たようなものに「ダウンサス」と呼ばれるものもあります。同じようであってちょっと違います。両方とも車高を下げる(車高調の場合は上げる場合もありますが)ためのパーツですが、その違いは、車高調はスプリングやショックを含めてサスペンションをまるまる取り替えて調整するもの。対してダウンサスは、ショックは交換せずノーマルをそのまま流用してコイルスプリングだけ交換するものということです。
 
さらに、双方の中間ともいえる、ダウンスサス(スプリング)とショックがセットとなったサスキットというモノもあります。実は車高調も、「車高調正式サスペンション(キット)」なので、サスキットの一種とも言えるですが、サスキットの場合は車高を自由に調整する機能がないものと大ざっぱに理解してもらえばいいかと思います。
 
そしてこれら車高を下げるパーツに関して、一概にはいえないのですが、コスト的にダウンサス<サスキット<車高調と思えば間違いではなでしょう。
 
高い分車高調ではユーザーの好みの車高に調整することができますが、ダウンサスやサスキットの場合、はじめから設定されたダウン量から選んでしか車高を下げられないということです。また、乗り心地に関しては製品ごとにどんな使用方法を想定しているかで違いはあるのですが、おおよそこのコストの序列通り、より快適なセッティングがしやすい、というふうに思えばいいのではないかと思います。
 
 

乗り心地や調整幅の違いがコストの差になっている

 
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同じように車高を下げるモノなのに、なぜそうなるのか?その理由は、まずスプリングだけを交換するダウンサスの場合は、そのスプリングは装着した際に車高が低くなる(全長が短くなる)ように設計されています。
 
通常よりもストロークが短くなった状態でしっかり車体を支えるので、サスペンションが底付きを起こさないようによりバネレートの高い(硬い)スプリングが必要。つまり乗り心地も硬く感じられるわけです。
 
サスキットの場合も、同じように車高が下がるようにセッティングされたバネを使いますが、ショックはそのスプリングに合わせて専用品を使います。バネの特性に合わせた性能を持つショックなので乗り心地に関してもある程度確保されるわけです。
 
では「車高調」の場合は?サスキットと同様にスプリングとショックアブソーバーの一式を丸ごと交換します。あらかじめバネレートに合わせて設計された特性のショックアブソーバーを使用するので、乗り心地も比較的良い(良い状態にセットできる)わけです。
 
その辺はサスキットも同じですが、車高調は細かく調整ができるというのが大きな特長。車高だけでなくショックの減衰力なども調整できるので、よりソフトにとか、よりハードにしっかりと、などといったドライバーの好みのセッティングにすることが可能なのです。それが大きな違いであり、またコストの差にもつながっています。
 
このように同じようにローダウンするのが目的のパーツといっても、機能やセッティング幅など、トータル性能で考えると「車高調」の方がすぐれていると言えるわけです。しかしその分当然ですがコストがかかります。
 
ダウンサスなら数万円~で、十分導入可能(※商品や車種によって差はあり)ですが、車高調に関してはグレードにもよりますが、数十万円オーバーが当たり前。高機能なものだと取り付け、セッティングを含めて100万円オーバーなどという場合も珍しくありません。パーツ自体も高いですが、その装着や車高のセッティングにも技術や時間が必要なのでその分の工賃もプラスされるのです。
 
もちろん手軽に車高を下げたいならダウンサスでも問題はないでしょう。しかし、細かく車高を調整したい、乗り心地とのバランスも考えたい、などといった場合はコストがかかっても車高調がオススメです。
 
車高調ほどの機能はいらないけれど、車高を下げつつ乗り心地も犠牲にしたくないならサスキットでしょうか。こちらなら金額も車高調よりは安く済むはずです。
 
 

車高調にも種類がある 今時はほとんどがフルタップ式

車高調には主に「ネジ式」と「全長調整式(フルタップ式)」という種類があります。まず「ネジ式」ですがこのタイプは車高調整をする際にスプリングにプリロード(あらかじめスプリングに圧縮しておく)をかけるなどをして車高を調整します。
 
全長調整式より構造がシンプルになるので、比較的軽量に設計ができるというメリットはありますが、車高を下げれば下げるほどサスペンションのストロークの余裕がなくなるので、乗り心地の悪化やサスペンションの底付き、異音なども発生しやすいという欠点があります。とにかくローダウンをしたい!という目的にはマッチしないかもしれません。
 
但し極端なローダウンを目的とせず、走行性能の向上を目指す場合には軽量でシンプルな上、ショックそのものの全長やストローク幅を確保しやすい(全長調正式はショックの全長に対して調整のためのマージンが必要)ため決して全長調正式より性能が劣るわけではありません。むしろ一部高性能で有名なブランドの車高調では、あえてネジ式を採用しているものもあるくらいです。
 
対して現在主流の全長調整式は、スプリングの長さやショックのストローク量(可動範囲)を変えずにショックアブソーバー全体の長さをスプリングと独立して調整することで車高のセッティングをします。
 
そのため、サスペンションの機能を維持したまま乗り心地の悪化も抑えつつ、好みの車高に調整することが可能というのが大きなメリット。ある程度以上のローダウンを目指すならやはり全長調正式がオススメです。
 
但し、その分構造が複雑になるため、全体が重くなりやすく、またコストもより高めです。どちらを選択するか中々難しいところですね。
 
車高調やダウンサスなど車高を自分の好みにセッティングしたい、そんなニーズを叶えてくれるパーツたち。今まで装着したことはないけれど、いずれ試してみたい!という人も少なくないでしょう。
 
ノーマルのクルマの車高はメーカーが様々なシチュエーションを想定して安全マージンを取ったセッティングを採用しています。つまりはある程度なら車高を下げても大きな問題はありません。そこをどう使用するのかがクルマをカスタマイズする楽しみ一つ。
 
しかし、ローダウンは走行性能や乗り心地を大きく変えること。低くしたほうがなんとなく格好いいから、など短絡的に考えず、車高を下げることのメリット、デメリットも含めて検討したうえで、導入することが肝心です。ローダウンは、メーカーが決定したバランスの良い足回りのセッティングを、言い方は悪いですがいうなれば崩すことでもあります。走行性能や安全性にも直結するのでそのリスクもキチンと考慮しておきましょう。