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アメリカで絶大な人気のピックアップトラック 日本でも、その人気が復活する可能性は? Part.1

大統領就任以来、何かとお騒がせな発言で注目されているアメリカのドナルド・トランプ氏。就任後の数々の発言の中には、日本に自動車市場に向けたものもありました。それが、「日本の自動車市場は閉鎖的だからアメリカ車が売れない。不公平だ!」というものです。
 
この意見に関しては、日本のマスコミの多くが理不尽ではないかとうったえました。アメリカは日本車の輸入に関税をかけているのに対して、日本はアメリカ車の輸入に関税をかけていない。認識不足で、これは言いがかりだ。米自動車メーカーが日本市場にマッチしたクルマを作っていなせいではないか、というものです。
 
確かに日本の自動車メーカーは、アメリカ市場を研究して、アメリカの人たちがのぞむであろうアメリカ仕様の日本車(というかほぼ現地生産をすすめているのでほぼ日本ブランドのアメリカ車)を投入してきました。
 
その上、高品質で故障が少なく燃費も良い、ということで信頼を積み上げ、着実に認められてきたのですからその言葉は正しいですよね。決してダンピングで安いクルマを売ってきたというわけではないのです。
 
 

フォードに続いてクライスラーも徹底!?なぜアメリカ車は日本で売れないのか

 
Dodge_SRT-4

(出典:Wikipedia ファイル名:Dodge SRT-4.jpg/投稿者: IFCAR )

 
ではそれに対して日本市場に向けたアメリカのメーカーによるアメリカ車はどうなのか? 確かに一時期は右ハンドルの日本仕様、クライスラーのネオンやPTクルーザー、シボレーキャバリエなどを投入していました。
 
しかし、それらも、アメ車は燃費が悪くて壊れやすい、という従来のイメージを払しょくすることができず、さらには品質面、性能面でも同クラスの日本車に太刀打ちすることもできず(同車のオーナーの方には申し訳ありません)、販売は低迷。いつのまにかラインナップから消えてしまったのです。
 
以前に比べれば、最近のアメリカ車は、燃費も品質もずいぶん向上しており昔のイメージとは本当は違うのですが、どうしてもかつての印象がぬぐえないのです。
 
その上、日本市場にはコスパが高く、かつ日本の道路事情にマッチした国産車が幅広くそろっている。加えてブランドイメージの高いヨーロッパ車(というかほぼドイツ車ですが)も選り取りみどりです。そのためアメ車はなかなか売れない。販売台数が見込めないからコストのかかる右ハンドルの日本仕様が作られなくなる。するとさらにアメ車の人気は低迷して…。ついには2016年、フォードが日本市場から撤退してしまいました。
 
そして、それに続きクライスラーもJEEPブランドを残して日本を撤退するのでは(2017年8月現在)と噂されています。こうなるともうどうしようもありませんね。
 
もう残るはGMだけです。GMの現在の日本向けラインナップは、キャデラックブランドとシボレーブランドのみ。ヤナセがGMを扱っていることもあって、比較的日本でも認知度の高いGMですが、それゆえに日本市場で台数を売ることを狙った、大衆車的なモデルは残念ながら用意されていないようです。
 
ただ、唯一シボレーキャプティバという、右ハンドルのSUVをラインナップしているというところには、少しは日本市場に対して力を入れているのかな?とも思えます。ただ、このキャプティバ、実際は韓国GM製なので、トランプさんが望むアメリカ車だといっていいのかちょっと微妙ではありますが。
 
 

アメリカと日本ではクルマに対して求めるものがあまりにも違いすぎる

 
2009_Ford_F-150_XLT

(出典:Wikipedia ファイル名:2009 Ford F-150 XLT.jpg/投稿者: IFCAR )

 
そもそも、アメリカと日本では、クルマのニーズにあまりにも大きな違いがあります。今の日本で人気が高いのはミニバンとエコカー、そして軽自動車です。あとはコンパクトなSUVでしょうか。さらに都市部に限りますがクルマを持たないという人だって増えています。
 
なぜなら日本の都市部では駐車スペースの確保が大変なうえ、道も狭く渋滞もひどい。所有するなら軽自動車やコンパクトカーなどコスパの良いモノか、他人数が乗車できるファミリー向けのミニバン。そもそも公共交通機関が発達しているのでクルマがなくても生活に困らないし、クルマはステータスシンボルではもはやない。運転免許さえ不要と考える若い世代も増えているといいます。
 
対してアメリカの場合は?都市部を除いて鉄道網はかなり貧弱で、基本クルマがないと生活がなりたたない。免許を持たないなんて考えられないでしょう。
 
国土も広大でクルマは日本と違ってクルマは停め放題だし、道幅も広いので大きなクルマでも運転にストレスはない。そしてレギュラーガソリンの小売価格(2017年8月調べ)は1ガロン(約3.78リットル)でたった2.3ドルほど。だいたい一リットルあたり約66.8円で日本の約半額と格安です。あまりにも環境が違いすぎる。
 
では、そんなアメリカではどんなクルマが人気なのかと、2017年の7月までの販売ランキングみると…、やはりというかさすがです。でっかくてパワフルでワイルドなピックアップトラックが上位を独占です。そしてさらに調べてみると、去年も一昨年もその前も、ずうっと販売台数ナンバー1はフォードのトラックFシリーズなのです。
 
ちなみに2位はシボレーのシルバラード、3位はダッジのラムで、もちろんこの2車もピックアップトラックなのはいうまでもありません。
 
実はトヨタはタンドラ、日産はタイタン、ホンダはリッジラインというアメリカ市場に向けた、フルサイズ(リッジラインはミドルサイズですが)ピックアップトラックをラインナップし展開、人気を集めています。さすが日本メーカー、この辺は抜け目がありません。
 
 

アメリカで35年連続販売台数1位を獲得!フォードF-150とはどんなクルマ?

フォードのFシリーズは2016年まで35年もの間、アメリカの自動車市場で販売台数年間ナンバー1の地位を維持し続けているという、日本人が知らないアメリカのベストセラーカー。そしてFシリーズの中でも最も一般向けで、販売台数が多いのがフルサイズのピックアップトラックのF-150です。
 
F-150は、フォードFシリーズの中でも最も手頃なサイズ、なのですが日本の基準では巨大。実際の所、日本で走っているところなんてほとんど見かけません。
 
では、どれくらい巨大かというと、全長は、グレードによって5m~6.3m。幅は2mオーバーです。巨大なイメージのあるトヨタのランドクルーザー200でも全長4.95m、車幅1.98mなので一回り大きい。搭載エンジンは、近年のエコ重視の傾向を受けてか小排気量(アメ車としては)の2.7リッターのエコブースト(ダウンサイジングターボ)V6から、伝統の5リッターのV8までと幅広く設定されています。燃費も以前に比べれば優秀だそう。
 
どれくらいか?2.7リッターのV6モデルなら市街地が8km/リットル(実燃費に近いと言われているアメリカのEPA燃費値)とのことですから思ったほどには悪くないです。ちゃんと進化をしているのですね。
 
そんな巨大でパワフル、かつ荷物も積めるアメリカらしいピックアップが圧倒的な人気を集めているというわけです。とはいえいくらアメリカで人気といっても、そのままフルサイズピックアップトラックを日本にもってきても、交通環境を考えるとあまりにも無理がある。
 
でもサイズに問題があるならば、日本市場に向けたピックアップトラックであれば、大ヒットとはならずとも、意外な人気を呼ぶ可能性もなくはない?そうかつては日本でも手頃なサイズのピックアップトラックが一部で人気だったこともあるのです。例えば、トヨタのハイラックスなど。
(Part.2に続く)