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もしものために覚えておこう 車中泊のコツと注意点

車中泊とは、文字通りで車内で寝泊まりすることです。例えば特に宿泊先を決めずふらっと旅に出て、地元の道の駅や公営の駐車場などにクルマを停め、クルマの中で一晩宿泊する。これが車中泊。また、釣りやスキーなどアウトドアスポーツを楽しむ方が、旅費の節約や、早朝からの行動を見据えて前の日から移動を行い、宿でなくクルマに泊まるという車中泊もあるでしょう。
 
また、気ままな旅ではなく、はじめから旅費の節約が目的で、駐車場やトイレなどが完備された道の駅などを利用した車中泊を計画に織り込んで、旅行のプランを立てるという方もいるようです。
 
クルマがキャンピングカーなどであれば、車中泊でも下手な旅館やホテルに泊まるよりも快適でしょう。ペットなどを連れていっても問題ありませんし、宿泊先の予約なども不要で時間の制約はありません。途中好きなだけ寄り道もできますから、リタイヤ後の長期の旅行にそんなプランを考えているなんて人もいるのではないでしょうか。
 
日本は比較的治安がいいですし、道の駅や高速道路のPAなどのインフラも整備されていますから、こういった車中泊を手軽に楽しむことが可能です。そんな自由度の高さを考えると車中泊、確かに魅力的ですよね。
 
 

楽しいだけじゃない 仕方なく車中泊となるケースも

 
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でも、車中泊はそんな楽しい、ポジティブなものだけとは限りません。例えば、出かけた先で通行止めなど不意のトラブルに巻き込まれ、仕方なくそうなってしまうということも可能性としてはありえます。例えば、2018年2月の北陸の記録的な大雪では、数日に渡って国道8号線が通行止めとなり、それに巻き込まれたドライバーの方はこのパターン。やむをえず車中泊になってしまったというもの。準備や環境が揃っていない状態で、いつ終わるかも分からない車中泊、これは相当なストレスがありそうです。
 
さらに、もっと厳しいのが震災などに見舞われた場合です。避難先の混雑や他人への迷惑を避ける目的で、車中泊を選択するというパターンです。家族に小さなお子さんやお年寄り、ペットなどがいて避難所で迷惑をかけたくない、という仕方のない理由で車中泊を選択するというもの。
 
また、プライベートな空間が維持できる車内なら、大勢が寝泊りする体育館への避難よりもまだマシだからというパターンでの車中泊もあります。なんにせよ、仕方がなく車中泊を選ぶというものですね。
 
こういった場合、快適とは程遠いでしょう。クルマがワンボックスやミニバンなど比較的スペースに余裕あるものなら多少はマシでしょうが、報道の映像などを見た限りは、普通のセダンや軽自動車で車中泊を続けていたという方もいました。マイカーがそうだったのでほかに選びようがなかったのでしょう。そのようなクルマでの長期の車中泊となると、並大抵のストレスではありません。そうとうつらいはずです。
 
このように車中泊の理由にはポジティブなもの、ネガティブなもの様々あります。しかし実際に体験したことがあるという人はそれほど多くは無いはずです。でも実際にやってみると、思いのほか簡単なことではない、意外に寝ることができないというのがあらためて分かるはずです。
 
 

タオルやクッションを使ってシートを極力フラットにする

 
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(出典:MOBY)

 
自らが望んでする車中泊でも、選択肢がなく仕方なく車中泊となってしまうケースでも、なにより大切なのは、なるべく快適に過ごすための空間作りです。広いと思っていたミニバンでも就寝スペースとして考えると、さほど余裕はありません。それに住宅ではありませんので車体は断熱されていません。外気温の影響を想像以上にうけます。キャンピングカーなどは、そういったことを考えてボディに断熱処理がされているのです。同じような快適性は普通のクルマでは得られないのです。
 
ではどうすればいいのか?まず、車中泊を行うクルマは、できればシートがフラットにできるワンボッス車やミニバン、ハッチバック車などがいいでしょう。もちろん選べればですが。ほかに選択肢がなくセダンなどで行う場合のコツは後述します。
 
今時のミニバンなどであればシートを簡単にフラットにすることが可能です。それだけで十分快適な寝心地が得られるのでは?と思えますよね。たしかにドライブ途中の仮眠程度なら問題ないでしょう。しかし、本格的に就寝しようとすると、シート間の隙間や凸凹が思いのほか不快に感じられるのです。
 
実は人間は水平でない場所では、安眠することができません。なので、まずクルマは極力水平な場所に停めることがまず大切。その上でシートの凸凹をいかにしてフラットにするかがポイントです。それには、タオルなどを複数枚用意して、それを畳むなり、丸めるなりしてその隙間をしっかりと埋めるのです。
 
また、タオルのほかに100円ショップなどで売られているクッションやマットなどを使うのも良いですね。これらを使って、およそシートの面がフラットになったら、その上にキャンプなどに使用する銀のクッションマットやエアーマットを敷きましょう。これでかなりフラットになるはず。あとはこの上で毛布などを使って寝れば快適度が相当上がります。寝袋などがあればさらにベターです。
 
では、セダンなど、シートをフラットにできない車種の場合はどうすればいいのか?その場合は後席などの左右のシートにまたがるようにして横になるか、もしくは座った状態でシートバックを倒して寝るということになります。
 
左右のシートに横になる場合は、足もとの空間に荷物やクッションなどを置き、さらにその上にタオルを重ね、できる限りシートの座面との差がないフラットなスペースを作ります。実はこのようなアイテムも売られています。
 
クルマの足もとのスペースを埋める専用のスペースクッションです。不意の事態では用意は難しいでしょうが、こんなものがあるということを覚えておいて損はありません。足は伸ばせませんが、これでシートにそのまま横になるよりはずいぶん快適になるはずです。
 
また、同乗者がいて、シートに座った状態で寝なくてはならない場合は、単に腰をかけるのではなく、足元におなじく荷物を置き、タオルを重ね、足を高くする工夫をしてください。多少はマシになるはずです。
 
こういったことは、エコノミークラス症候群を防ぐことにもなります。座ったまま同じ姿勢を長時間とっていると血流が滞り、足などの静脈に血の塊ができて、それが血流に乗り肺の血管を詰まらせてしまいます。それがエコノミークラス症候群です。
 
コノミークラス症候群になると、呼吸に困難を生じ、最悪は死亡することもあります。大変危険なものです。そうならないようにできるだけ楽な姿勢をとり、こまめに水分を摂ることが大切。狭い車内で仕方なく車中泊する際はこういったことにも注意を払わなくてはいけません。
 
 

快適に過ごす工夫と一酸化炭素中毒への注意

 
Exhaust pipe with smoke emission. Air pollution concept.
 
また、日差しや外部からの視線をさえぎるために窓をふさぐこと。これも重要。これは防犯対策でもあります。フロントガラス等はサンシェードなどでふさぎ、サイドウインドウはタオルなどでふさぎます。
 
ウインドーを下げ、そこにタオルをはさみウインドーを再び閉めるだけで簡単に窓をふさげます。冬場は、わずかですが冷えた外気の遮断効果も期待できます。
 
逆に夏場の場合は、窓を開けた状態で、タオルなどで表から視線をさえぎるようにします。もし、可能であれば100円ショップなどで売っている網戸シートなどを入手しておき、それを貼って窓をふさぐと良いでしょう。
 
暑いから、寒いからといってエンジンをかけエアコンを使いながらの就寝はオススメできません。まずアイドリングであっても、一晩エンジンをかけておくと燃料の消費も馬鹿になりません。トラブルや避難の際の車中泊では、燃料切れは死活問題。極力使わないようにするべきでしょう。
 
そして、エンジンをかけたままだと排気ガスが車内に流れ込み一酸化炭素中毒になってしまう可能性があります。
 
特に冬場、雪が降っている状態では積雪によりマフラーがふさがれてしまう危険性があります。雪に埋もれ、脱出できず一酸化炭素中毒で死亡、というケースは、過去に何度も起きているので注意が必要です。(関連記事 – 身近なリスク、一酸化炭素中毒とは?
 
夏場の場合は風通しがよく、できるだけ涼しい場所を探し駐車するのがいいでしょう。もし移動が可能であれば、いっそ涼しい山の上や高地にクルマを走らせ、そこにある公園などで車中泊をするという選択肢もあります。ただしその場合は防犯に気をつけてください。
 
 

車中泊に用意しておくと便利なアイテムとは

車中泊のコツや注意点などを紹介してきましたが、最後に不意の車中泊に備えて、クルマの中に常備しておくと便利なアイテムなどを紹介します。
 

・タオル(複数)、クッション、毛布

タオルはシートをフラットにするため、目隠し、日差し除けとしても使えます。
 

・銀マットorエアーマット

就寝スペースの寝心地を確保するため。
 

・アイマスク、耳栓

屋外では意外と周囲の照明や騒音が気になります。
 

・LEDランタン、懐中電灯

エンジンを切った車内の照明や、夜間トイレに行くときのため。
 

・サンシェード、クルマ用カーテン

日差しよけ、目隠しとして複数用意しておきましょう。
 

・DC/ACインバーター

車内でスマホなどを充電するため。
 

・虫除け

夏場の車中泊には必須です。
 

・USB扇風機

エアコンが使えない場合に役立ちます。
 
ここで紹介したものは最低限のものです。ほかにも非常食や飲料水、寝袋や枕などもあればベター、でもそこまでのものを常備しておくのはあまり現実的ではありません。
 
でも、多少場所をとっても、例えばタオルを複数と、クッション、サンシェードなどはあってじゃまになるものでもありませんので常備を心がけてみてはいかがでしょう。
 
また、不意の車中泊に備えて、例えば休日に一度くらい車中泊を自ら体験してみるのもいいかもしれません。一度でも経験しておくと、きっと、イザというときにもうまく立ち回れるはずです。