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後続車のライトが眩しさを解消!自動防眩ミラーとは

クルマのヘッドライトは誕生以来、効率的により明るいものへと進化し続けてきました。19世紀のごく初期のクルマにはカーバイトランプ(なんと裸火を照明にしていたのですね)が使われていたそうですが、1879年にエジソンによって白熱灯が発明されると、やがてそれがクルマにも採用されます。
 
そして1959年には、より明るいハロゲンランプが発明。するとクルマに導入され、しばらくはクルマのヘッドライトといえばハロゲンランプといった時代が続きました。
 
20世紀の終わりごろになるとクルマ用のHIDライトがもてはやされるようになり、多くのクルマが採用しました。ハロゲンよりもコストがかかるので全てのクルマに採用とまではいきませんが、現在はハロゲンランプとこのHIDが主流です。そして、今は、そのHIDよりも効率的でかつ明るさも十分なLEDが注目を集めています。
 
低消費電力でかつ寿命も長く、明るさも十分。EVの普及が進めばそんな省エネなLEDの人気はさらに加速してゆくのでしょう。明るさの向上が求められてきたヘッドライト。ですが、時に、そんな明るすぎるライトが邪魔になる運転に支障をきたしてしまう、などということもあるのです。
 
 

レバーを倒すだけワンタッチで眩しさを軽減

 
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それは、例えばハイビームのままついてくる後続車がいた場合などです。そのヘッドライトがルームミラーやサイドミラーに反射すると、ドライバーの眩惑させてしまうことがあります。あまりにひどいと後方が確認できないだけでなく運転にまで支障が出てしまうことも。
 
中でもHIDやLEDは明るい上に光がぎらつくのでとても気になります。ちょっと眩しいくらい大した問題じゃない、なんて考えるかもしれませんが、その程度のことで、過去にはドライバー同士が揉め、暴力事件に発展したという例もあるので、意外に無視の出来ないことなのです。
 
そこでそんな事態に対処できるのが防眩ミラーです。それは字のごとくドライバーの視界がライトの光で眩惑されるのを防ぐミラーのこと。もちろん皆さんのクルマにも装備されています。
「いやうちのクルマにはそんなものない!」
とおっしゃる方もいるかもしれません。きっとそれはその機能自体は知っていても名称を知らないだけか、もしくはそんな機能が自分のクルマのルームミラーに搭載されているということ単にご存知ないだけです。
 
では、防眩ミラーなんて知らないというかたは、自分のクルマのルームミラーを良く見てください。ミラーの枠の下部分にレバーのようなものはありませんか?そのレバーを手前に倒してみてください。ミラーの表面が設定された角度にワンタッチで倒れるはず。それが防眩ミラーの機能です。こうすることで眩しさが軽減されるはずです。
 
 

なんで眩しさが軽減されるのか 防眩ミラーの仕組みとは

 
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では防眩ミラーはどのような仕組みになっているのか?まず、防眩ミラーの多くはその鏡にプリズム平面鏡が使用されています。これはただの鏡ではなく、ガラス部分が確度の付いたプリズム状になっています。そしてその奥側が反射率80%ほどのミラーになっています。ルームミラーが通常の角度であれば、確度の付いた表面のガラス面は下を向いており、そのガス部分を透過して高反射率のミラーが後方の像を映しています。そのためくっきりとした像がドライバーに見えるわけです。
 
夜間、後方のクルマのヘッドライトが眩しいと感じた時には、ルームミラーの下側にあるレバーを手前に倒すとミラーの角度が変わります。すると奥方のミラーは天井を向き、表面のガラス面がドライバー側に向く角度に変わります。そして後方の様子は、通常の鏡面ではなくそのガラス面に反射してみえるようになります。
 
高反射率の鏡面ではなくガラスなので反射率は4~5%ほど。後方の像がうっすら映るようになり眩しさが軽減されるというわけです。
それでも、明るいヘッドライトはしっかり見えるので後方の様子も分かります。後続車が離れたら再びレバーを反対に倒すともとの鏡面がドライバーを向き、くっきりと後方が見えるようなるわけです。
 
 

センサーで明るさを感知 自動で眩しさを軽減

 
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(出典:日産)

 
またこのような手動ではなく自動防眩ミラーというのもあります。センサーで明るさを感知すると自動的にまぶしさを軽減してくれるというものです。
 
かつては手動タイプと同じアナログな基本構造を持ち、センサーが感知すると、プリズムミラーの角度を単に電気的に動かすというものもありました。
 
しかし、現在は鏡の表面であるガラス面と、その奥にある反射面の間にもう一つの層を内蔵したタイプが主流です。そのガラスに挟まれた中間の層にはエレクトロクロミック・ジェルという特殊なジェルが内蔵されています。センサーが光を検知するとそのジェルに電気が流れる、するとジェルが着色されて光の透過を軽減するというものです。
 
つまりミラーの中に電気的に透過率を変えられるフィルターが内蔵されていると考えると分かりやすいですね。センサーが眩しさがなくなったと判断すると、電気が流れなくなりまた透明に戻る。すると常のミラーに戻るというわけです。ジェルが内蔵されている、というと万が一の際漏れ出したりしないのか?なんて心配するかもしれませんね。実は実際そういうこともあり得るそうです。もちろんめったにはないそうですが、ネットなどで検索するとジェルが漏れ出したミラーや、ジェルが分離して機能を果たさなくなったミラーも見つかります。ただ、そうなった場合でも単なる鏡になるだけなので、ミラー本来の、後方を確認する機能は失われませんので安心してください。
 
基本的に、こういったコストのかかる装備は国産車ではある程度以上の価格のクルマにしか(例外もあり)装着されていませんが、欧米では当たり前の装備になっているようです。国産車でもオプションで選べるものがありますが意外に高価。市販品なら2~3万円程度で売られているので、DIYに自身のある方は市販品を自分で取り付けてみるというのも良いかも知れません。電源の処理さえうまくできれば意外に難しくないようです。
 
また、さらにレアな装備として自動防眩サイドミラーというのもあります。こちらは同じような機能をサイドミラーにも搭載したもの。ルームミラーの防眩機能に連動してサイドミラーもまぶしさを軽減してくれるというもの。
 
こちらは自動防眩ミラーよりコストがかかるものなので採用するのは高級車くらい。また、DIYで装着できる市販品というのも筆者が調べた限りでは見つかりませんでした。耐久性や配線の難しさなどを考えると、ルームミラータイプよりもきっとハードルが高いのでしょうね。
 
他にユニークなものとしては、バックモニターを内蔵した自動防眩ミラーというものもあります。例えばこちら。これは高級車ではなく軽自動車の純正装備です。
 
ルームミラーの一部にモニターが内蔵されており、バックカメラの映像とミラーによる後方の様子がルームミラー上で同時に見られるというモノです。これは確かに便利そう。バックカメラも最近は標準装備化が進んでいますし、自動防眩ミラーの普及に合わせて、今後はこういった組みあわせが当たり前のモノになるのかもしれませんね。
 
こういったハイテクミラーでなくとも今時のクルマには必ず搭載されている防眩ミラー機能。もし今まで、自分の愛車にそんな機能があるのを知らず、使っていなかった、という方は、今後はうまく活用して夜間の安全運転に是非役立ててください。