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スライドドアは便利で安全!乗り降りも楽。それって本当?

クルマのドアというと、いわゆるヒンジドアが一般的です。ヒンジドアとは、住宅などのドアと同じようなもので、ドアの左右どちらか片側にヒンジ(蝶番)があって、そこを軸にスイングしながら開くドアのこと。
 
ヒンジはクルマの前側にあるのがほとんどですが、中には前席のドアは前方を軸に開き、後席のドアは逆に後方にヒンジがある観音開きというのもありました。両開きの形です。トヨタの初代クラウンやそれをモチーフにしたトヨタオリジンなど。また最近では(といっても2012年に生産が終了してますが)マツダのRX-8などがそうでした。
 
ちなみにこういったドア、日本では観音開きといいますが、アメリカではスーサイドドアと呼びます。日本語に直すと自殺ドア。走行中にドアにトラブルがあった場合、風圧でドアが開き乗員に危険をもたらす、ことがその名前の由来の一つとされていますが、なんだか物騒な名前ですね。
 
ほかにも高級スポーツカーにはユニークな形のドアもあります。ガルウイングドアにシザードア、バタフライドアなどです。これらは全てドアが上方に向かって開くドア。こういったドアをまとめてガルウイングドア、などという人もいますが、実は細かな違いがあります。どういった特徴があって、何が違うのか、その辺を語ると長くなりますので割愛しますが、極一部の高級車か改造車くらいにしか使用されていませんので普通はなかなか触れる機会はないですね。
 
そういった特殊なドアではなく、ヒンジドアとともに、最近乗用車にも一般的になっているのがスライドドアです。少し前なら商用車のワンボックスやミニバン用の専用のドア、というイメージでしたが、最近はトールワゴンスタイルの軽自動車やコンパクトカーなどにも採用が進んでいます。それはなぜか、もちろんスライドドアにそれだけのメリットがあるからにほかなりません。次のマイカーにはぜひともスライドドアのミニバンやトールワゴンを!と考えている方もきっと少なくないはずです。
 
 

駐車場の狭い日本ではメリット大 便利で安全なスライドア

 
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では、スライドドアのメリットとはなんでしょうか。まずは、なんといっても狭い場所でも乗り降りしやすいということです。ヒンジドアの場合、クルマの横にドアがスイングできるだけのスペースがないと開けることができません。
 
駐車スペースが広く取られた郊外のショッピングモールなどでは困ることはないでしょうが、都市部のスーパーやコインパーキングは意外にスペースが狭い。隣のクルマとの距離が近いとぶつけてしまわないかと気を使ってしまいます。
 
特に小さなお子さんが後席に座っている場合、周りをきに気にせず勢いよくドアを開けてしまうことがあります。また、大人でも、強風のときには気をつけていても突風でいきなりドアが全開に、なんてこともあるでしょう。とても気を使いますよね。
 
でも、スライドドアなら、開けたドアはボディの側面にそって後方にスライドしてゆくだけ。なので左右に20cm程度の余裕があれば問題なく全開にすることができます。これなら狭い駐車場でも乗り降りに不便はありません。これは大きなメリットですね。
 
また開口部が大きいというのもうれしいポイントです。単純に乗り降りがしやすい、荷物の積み降ろしが楽、というだけでなく、チャイルドシートへ、小さなお子さんを乗せたり降ろしたりするのにも便利です。ドアを開けたままにしておいてもじゃまになることもなく開放感も高いというのもスライドドアならでは。
 
最新車種の中にはドアの下にセンサーが搭載されていて足の先をそこにかざすだけでドアを自動で開くことができるというものもあります。小さなお子さんを抱っこしていたり、買い物の荷物などで両手が塞がっている場合とても便利ですよね。こういった便利な点が評価されて、ミニバンやトールワゴンタイプのコンパクトカー、軽自動車などの最近のファミリーカーに採用が進んでいるのでしょう。
 
 

メリットだけでなくデメリットも理解しておこう

 
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スライドドアには前述したように多くのメリットがあります。しかし、その構造からくるデメリットももちろんあります。それは何か?まず一つはヒンジドアよりもドアが大きく重いということ。そのために開閉に大きな力がいるのです。平地ならばそれもさほど問題ないかもしれませんが、例えばクルマを停めた場所が上り逆だった場合には、ドアを開けようとしたときに重力によって予想以上に勢いがついて全開になってしまうこともあるでしょう。繰り返せばドアを傷めてしまうかもしれませんし危険です。さらに逆に閉める場合にはより大きな力を必要とします。力の弱い女性やお年寄り、お子さんではなかなか難しいでしょう。閉められたとしても半ドアになってしまう可能性も高いはずです。
 
もちろん、最近の電動スライドドアであれば、こういった点もほぼ問題ありません。ボタンを押したりドアハンドルを軽く引くだけで自動でドアが開閉できるからです。これなら力の弱い女性やお年寄り、またお子さんなどでもヒンジドアよりも開け閉めがしやすく、また半ドアになるリスクも低い。その分コストがかかるも知れませんが、ファミリーユースではとてもスライドドアの電動機能は必須だと思います。
 
でも指などの挟みこみ事故に関しては電動でも注意が必要です。手動式のスライドドアとは違って、安全装置が付いているはずですが、小さな子供の細い指の場合、安全装置のセンサーがうまく検知できない場合があるそうです。キチンと大人が注意しなくてはいけません。
 
電動機能がスライドドアの利便性と安全性を高めますが、ちょっとした不便な点もあります。それは開閉に時間がかかるということ。ヒンジドアなら一瞬でドアの開閉ができますが、電動スライドドアの場合、ボタンを押してからドアが全開、全閉となるまでに意外に時間がかかるのです。安全性を考慮すれば仕方のないことですが、天候が悪いときなどには室内に雨が吹き込んだりしてそれでイラっとしてしまうこともあるでしょう。そんなときには手動で開け閉めすればいいのですが。
 
ほかには構造が複雑な分ヒンジドアよりも故障のリスクが高いということもあります。電動タイプならさらにその可能性が高まります。もちろん国産車ならそうそう故障はしないでしょうが、万が一故障した場合には、構造が複雑な分修理代もその分かさむはずです。
 
 

事故などでスライドドアが開かなくなってしまう可能性も

さらに、万が一事故などで側面から衝突された場合、開かなくなってしまう可能性も高くなります。レール上をドアがスライドする構造上、そのドアを支えているレールが少しでも曲がってしまうとスライドできなくなってしまうのです。ヒンジドア以上にダメージを受けた際ドアの開閉に支障が出る可能性が高いのがスライドドアなのです。
 
またセンターピラー(ドアとドアの間の柱)のないピラーレスのスライドドア車の場合、側面からの衝突に強度面の不安もあります。もちろんメーカーサイドでそのために対策はしているでしょうが、ピラーのあるスライドドアや、ヒンジドアに比べれば構造的な弱さは当然あるはず。その点もちゃんと理解しておく必要があるかも知れません。
 
ほかには、ヒンジドアよりも複雑で、電動機能などを追加するとよりコストがかかるため比較的高額になってしまうという点もデメリットといえるかもしれませんね。
 
便利で安全性も高く、今や人気のスライドドア車ですが、そこにはメリットばかりでなくこのように意外に不便な点や、デメリットもあるということを知っておくべきでしょう。もしあなたがヒンジドア車からスライドドア車への乗換えを検討しているなら、一度、ディーラーにおもむき一緒にクルマに乗る家族と共に、その使い心地を試してみるのがオススメです。
 
実際にスライドドアを使用するのはドライバーではなく、後席に乗る家族です。スライドドアは開口部が大きく乗り降りが楽なはず、だったのに、比べてみるとヒンジドアとさほどかわらなかったり、意外に車内への段差が大きく乗り降りしにくいなんていわれてしまうかもしれません。
 
ファミリーカーは家族みんなが満足できるクルマを選びましょう。スライドドアは便利そうだから、などとイメージだけで決め付けず、家族の意見もききながら、メリットとデメリットを理解して慎重に検討してください。