TEL.03-3586-1522info@car-auc.jp

自賠責保険

liability_insurance_1

自動車損害賠償責任保険、通称自賠責保険は、自家用車のみならず、バス、タクシー、バイク、トラックなど公道を走るすべての自動車に加入が義務付けられています。

 

もし万が一自賠責保険に入っていないと、人身事故を起こした際に何千万もの請求が来ることになります。

 

目次

  1. 自賠責保険とは
  2. 自賠責共済とは
  3. 自賠責保険の適用範囲と特徴
  4. 自賠責保険に入っていないとどうなるか
  5. 一生涯に事故を起こす可能性はどれくらいか

 

自賠責保険とは

自賠責保険は1955年に開始した自動車に関する人的損害に対する保険制度の一つで、加害者が本来負うべき経済的な負担を補てんすることにより、被害者がスムーズに賠償金を受け取れるようにします。

 

自賠責保険が制定された目的は前述のとおり交通事故の被害者救済のためですが、間接的には加害者の救済にもなっています。

 

自動車保険の仕組み

自動車保険には強制的に入らなければならない「強制保険」と、入りたい人だけが入る(実際にはほとんどの人が入りますが)「任意保険」があります。このうち自賠責保険は「強制保険」に分類されます。自賠責保険の対象はすべての自動車。軽自動車、中型車、バス、タクシー、バイク、原付など、とにかく行動を走るすべての自動車が対象となります。

 

しかし、強制保険である自賠責保険だけでは被害者が十分に人的損害の賠償金額を受け取れないことがあります。また、自賠責保険は人的損害が対象であり、物的損害に保険が適用されません。このような強制保険の穴埋めをするのが、任意保険です。

 

保険料

自賠責保険の保険料は住んでいる地域や保険会社に関わらず同じです。現時点での保険額は、自家用車乗用車(普通車)で保険期間が12カ月の場合1万6350円、24カ月の場合2万7840円、36カ月の場合は3万9120円となっています。また、原付の場合は12カ月で7280円、24カ月で9870円、36カ月で1万2410円となっています。保険料は数年ごとに改定されます。最新の改定は平成25年4月1日です。

 

なお、自賠責保険の場合と違い、任意保険の保険料は条件によって異なります。保険料が高くなるのは違反歴や処分歴が多いドライバー、スポーツカー、値段の高い自動車、大きな車などです。要するに事故を起こす可能性が高い、あるいは事故を起こした時の損害が大きくなりやすいほど、保険料は高くなります。逆にゴールド免許保持者などは事故を起こす可能性が低いため、保険料は安くなります。

 

自賠責共済とは

自賠責保険とよく似た精度に、自賠責共済制度というものがあります。自賠責保険は保険会社を通じて加入するものであるのに対して、自賠責共済は共済団体を通じて加入します。主な共済団体は全国共済農業協同組合連合(JA共済)、全国労働者共済生活協同組合共済(全労済)などです。自賠責共済の内容は自賠責保険と同等です。

 

自賠責保険と任意保険のセット加入

保険会社や共済団体によっては、自賠責保険(共済)と任意保険(共済)に同時に加入した場合、割引が適用されることがあります。

 

たとえば、JA共済では自賠責共済と任意共済に同時に加入すると、自動車共済の共済掛け金が約7%割引となります。このような割引サービスは他の保険会社などでも行われているため、最近は自賠責保険と任意保険はセットで入るのが一般的な流れとなっています。

 

もちろん自賠責保険と任意保険を別の会社にしてもいいのですが、そうすることによるメリットはこれと言ってありません。

 

自賠責保険の適用範囲と特徴

自賠責保険自賠責保険で補償される範囲は、人身事故のみです。物損事故は対象となりません。また、自賠責保険の支払限度額は3000万円となっています。一方、自賠責保険の賠償額は1つの事故につき死亡で3000万円、傷害で120万円、後遺障害が残った場合は75万円から4000万円となっています。

 

被害金額は1人ごとに決められており、一度の事故で複数の被害者が出た場合でも賠償額が減額されることはありません。ただし、被害者に重大な過失があった場合には補償額が減額されることがあります。

 

このことからもわかるように、自賠責保険では加害者が十分に賠償金を支払えないケースが往々にしてあります。たとえば、一度の事故で5名を死亡させてしまった場合、加害者は最大で3000万円×5=1億5000万円の賠償金を支払う必要があります。

 

一方、自賠責保険の支払限度額は3000万円ですので、1億5000万-3000万=1億2000万円は加害者本人の自己負担ということになりますが、これだけの金額を払える人などそうそういません。その穴埋めをするのが任意保険制度です。この制度には一応任意という名前がついていますが、万が一の時に備えて任意保険にも必ず入っておきましょう。

 

なお、任意保険の支払度額は近年では対物、対人に関わらず無制限となっているケースが多いです。最近は交通裁判の長期化などにより、賠償額も高止まりしています。

 

自賠責保険の加入方法

自賠責保険は損害保険会社や共済団体、自動車販売店、修理工場などで手続をすることにより、加入することが出来ます。また、原付や一部のバイクは郵便局などからでも手続きができます。場合によってはインターネットから手続きができることもあります。

 

加入に当たっては車検証、自賠責保険証明書などが必要となります。なお、自賠責保険証明書は必ず車の中に保存しておきましょう。手続き自体は簡単なものなので、保険会社や自動車販売店などの指示に従って記入すればOKです。

 

もし事故が起きたら

事故が発生した場合、まずは損害保険会社に自賠責保険の請求・書類提出を行います。損害保険会社はその請求書類を確認します。それを受けて損害保険料率算出機構(慈愛石保険の損害調査を実施する団体)が事故の発生状況を調査し、損害保険会社にその結果を報告します。損害保険会社はその報告をもとに支払限度額を決定し、請求者に対して保険金を支払います。

 

以上が一般的な保険金請求の流れですが、場合によっては被害者が直接損害保険会社に賠償金を請求することも可能です。また、被害者は仮渡金制度によって費用を早くうけとることが可能です。仮渡金制度とは事故直後に被害者が必要となる費用(入院治療代など)をまかなうために作られた制度で、死亡の場合は290万円を、傷害の場合は最大で40万円を加害者の加入する保険会社に請求できます。

 

自賠責保険に入っていないとどうなるか

自賠責保険は強制保険であり、入っていない場合には罰則があります。もし事故を起こさなかったとしても、未加入でその車に乗った場合には1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられます。また、たとえ保険に入っていても証明書を所持していなかった場合には30万円以下の罰金が科されます。運転が見つかった場合は違反点数6点が加算され、即免許停止となります。

 

事故を起こした場合はもっと悲惨です。自賠責保険に加入せずに人身事故を起こした場合、自賠責保険から支払われるはずだった分の賠償金はすべて自己負担となります。任意保険は自賠責保険では賄いきれない分を穴埋めするためのものですので、たとえ任意保険に入っていたとしても支払われるのは自賠責保険の限度額を超えた金額のみとなります。

 

なお、万が一自賠責保険に加入していない自動車事故の被害者となった場合、あるいはひき逃げ事故の被害者となった場合、政府が損害を補償する「政府補償事業」制度を利用することが出来ます。請求は被害者からのみ行うことが出来ます。また、健康保険や労災保険が下りた場合、その差額は差し引かれます。なお、示談が成立した場合、被害者に100%の過失がある場合などは政府補償事業の対象とならないので注意しましょう。

 

一生涯に事故を起こす可能性はどれくらいか

自賠責保険そうはいってもどうせ自動車事故なんてほとんど起きないし、自賠責保険なんて入るだけ無駄だと思っていませんか?

 

実は自動車事故を起こす可能性は、自分が思っているよりとても高いのです。現在、日本では約65万件の自動車人身事故が発生しています。

 

また、交通事故による死亡者数は約4400名となっています。それぞれのピークは約118万件、約1万1400名であり、それと比べるとだいぶ減ったようにも見えますが、依然として多くの人が自動車事故で亡くなり、また怪我を負っていることは変わりありません。仮にこの数字が今後も続いた場合、40年間で約2600万件の人身事故が起き、約8万8000名が自動車事故で亡くなることになります。

 

また、現在のドライバー数(運転免許所持者)は約7800万人といわれています。

 

仮に今後40年間にわたって自動車を運転し続けた場合、人身事故を起こす可能性は2600万/7800万≒1/3、約33%ということになります。死亡事故を起こす可能性は8万8000/7800万≒約1/1000、0.1%ということになります。これは決して無視できる出来る数字ではないと思います。年間で1万5000円程度の出費を惜しんだばかりにあとで多額の賠償金を支払う羽目になってはたまりません。

 

自賠責保険には必ず入るようにしましょう。